2018年11月30日金曜日

2ペテロ3

ペテロの手紙 第二
3章
1,愛する者たち、私はすでに二通目となる手紙を、あなたがたに書いています。これらの手紙により、私はあなたがたの記憶を呼び覚まして、純真な心を奮い立たせたいのです。
2,それは、聖なる預言者たちにより前もって語られたみことばと、あなたがたの使徒たちにより伝えられた、主であり救い主である方の命令を思い出させるためです。
3,まず第一に、心得ておきなさい。終わりの時に、嘲る者たちが現れて嘲り、自分たちの欲望に従いながら、
4,こう言います。「彼の来臨の約束はどこにあるのか。父たちが眠りについた後も、すべてが創造のはじめからのままではないか。」
5,こう主張する彼らは、次のことを見落としています。天は大昔からあり、地は神のことばによって、水から出て、水を通して成ったのであり、
6,そのみことばのゆえに、当時の世界は水におおわれて滅びました。
7,しかし、今ある天と地は、同じみことばによって、火で焼かれるために取っておかれ、不敬虔な者たちのさばきと滅びの日まで保たれているのです。
8,しかし、愛する人たち、あなたがたはこの一つのことを見落としてはいけません。主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。
9,主は、ある人たちが遅れていると思っているように、約束したことを遅らせているのではなく、あなたがたに対して忍耐しておられるのです。だれも滅びることがなく、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。
10,しかし、主の日は盗人のようにやって来ます。その日、天は大きな響きを立てて消え去り、天の万象は焼けて崩れ去り、地と地にある働きはなくなってしまいます。
11,このように、これらすべてのものが崩れ去るのだとすれば、あなたがたは、どれほど聖なる敬虔な生き方をしなければならないことでしょう。
12,そのようにして、神の日が来るのを待ち望み、到来を早めなければなりません。その日の到来によって、天は燃え崩れ、天の万象は焼け溶けてしまいます。
13,しかし私たちは、神の約束にしたがって、義の宿る新しい天と新しい地を待ち望んでいます。
14,ですから、愛する者たち。これらのことを待ち望んでいるのなら、しみも傷もない者として平安のうちに神に見出していただけるように努力しなさい。
15,また、私たちの主の忍耐は救いであると考えなさい。愛する、私たちの兄弟パウロも、自分に与えられた知恵にしたがって、あなたがたに書き送ったとおりです。
16,その手紙でパウロは、ほかのすべての手紙でもしているように、このことについて語っています。その中には理解しにくいところがあります。無知な、心の定まらない人たちは、聖書の他の箇所と同様、それらを曲解して、自分自身に滅びを招きます。
17,ですから、愛する者たち。あなたがたは前もって分かっているのですから、不道徳な者たちの惑わしに誘い込まれて、自分自身の堅実さを失わないよう、よく気をつけなさい。
18,私たちの主であり、救い主であるイエス・キリストの恵みと知識において成長しなさい。イエス・キリストに栄光が、今も永遠の日に至るまでもありますように。

2018年11月29日木曜日

2ペテロ2

ペテロの手紙 第二
2章
1,しかし、御民の中には偽預言者も出ました。同じように、あなたがたの中にも偽教師が現れます。彼らは、滅びをもたらす異端をひそかに持ち込むようになります。自分たちを買い取ってくださった主さえも否定し、自分たちの身に速やかな滅びを招くのです。
2,また、多くの者が彼らの放縦に倣い、彼らのせいで真理の道が悪く言われることになります。
3,彼らは貪欲で、うまくこしらえた話であなたがたを食い物にします。彼らに対するさばきは昔から怠りなく行われていて、彼らの滅びが遅くなることはありません。
4,神は、罪を犯した御使いたちを放置せず、地獄に投げ入れ、暗闇の縄目につないで、さばきの日まで閉じ込められました。
5,また、かつての世界を放置せず、不敬虔な者たちの世界に洪水をもたらし、義を宣べ伝えたノアたち八人を保護されました。
6,また、ソドムとゴモラの町を破滅に定めて灰にし、不敬虔な者たちに起こることの実例とされました。
7,そして、不道徳な者たちの放縦なふるまいによって悩まされていた正しい人、ロトを救い出されました。
8,この正しい人は彼らの間に住んでいましたが、不法な行いを見聞きして、日々その正しい心を痛めていたのです。
9,主はこのようにされたのですから、敬虔な者たちを誘惑から救い出し、正しくない者たちを処罰し、さばきの日まで閉じ込めておくことを、心得ておられるのです。
10,特に、汚れた欲望のまま肉に従って歩み、権威を侮る者たちに対して、主はそうされます。この者たちは厚かましく、わがままで、栄光ある人たちをののしって恐れません。
11,御使いたちは勢いも力も彼らにまさっているのに、主の御前で彼らをそしって訴えたりしません。
12,この者たちは、本能に支配されていて、捕らえられ殺されるために生まれてきた、理性のない動物のようです。自分が知りもしないことを悪く言い、動物が滅びるように滅ぼされることになります。
13,彼らは不義の報酬として損害を受けるのです。彼らは昼間から飲み騒ぐことを楽しみとしています。彼らはしみや傷であり、あなたがたと一緒に宴席に連なるとき、自分たちのだましごとにふけるのです。
14,その目は姦淫に満ち、罪に飽くことがなく、心が定まらない人たちを誘惑し、心は貪欲で鍛えられています。彼らはのろいの子です。
15,彼らは正しい道を捨てて、さまよっています。ベオルの子バラムの道に従ったのです。バラムは不義の報酬を愛しましたが、
16,自分の不法な行いをとがめられました。口のきけないろばが人間の声で話して、この預言者の正気を失ったふるまいをやめさせたのです。
17,この者たちは水がない泉、突風で吹き払われる霧です。彼らには深い闇が用意されています。
18,彼らは、むなしいことを大げさに語り、迷いの中に生きている人々の間から現に逃げ出しつつある人たちを、肉欲と好色によって誘惑しています。
19,その人たちに自由を約束しながら、自分自身は滅びの奴隷となっています。人は自分を打ち負かした人の奴隷となるのです。
20,主であり、救い主であるイエス・キリストを知ることによって世の汚れから逃れたのに、再びそれに巻き込まれて打ち負かされるなら、そのような人たちの終わりの状態は、初めの状態よりももっと悪くなります。
21,義の道を知っていながら、自分たちに伝えられた聖なる戒めから再び離れるよりは、義の道を知らなかったほうがよかったのです。
22,「犬は自分が吐いた物に戻る」、「豚は身を洗って、また泥の中を転がる」という、ことわざどおりのことが、彼らに起こっているのです。

2018年11月28日水曜日

2ペテロ1

ペテロの手紙 第二
1章
1,イエス・キリストのしもべであり使徒であるシモン・ペテロから、私たちの神であり救い主であるイエス・キリストの義によって、私たちと同じ尊い信仰を受けた方々へ。
2,神と、私たちの主イエスを知ることによって、恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
3,私たちをご自身の栄光と栄誉によって召してくださった神を、私たちが知ったことにより、主イエスの、神としての御力は、いのちと敬虔をもたらすすべてのものを、私たちに与えました。
4,その栄光と栄誉を通して、尊く大いなる約束が私たちに与えられています。それは、その約束によってあなたがたが、欲望がもたらすこの世の腐敗を免れ、神のご性質にあずかる者となるためです。
5,だからこそ、あなたがたはあらゆる熱意を傾けて、信仰には徳を、徳には知識を、
6,知識には自制を、自制には忍耐を、忍耐には敬虔を、
7,敬虔には兄弟愛を、兄弟愛には愛を加えなさい。
8,これらがあなたがたに備わり、ますます豊かになるなら、私たちの主イエス・キリストを知る点で、あなたがたが役に立たない者とか実を結ばない者になることはありません。
9,これらを備えていない人は盲目です。自分の以前の罪がきよめられたことを忘れてしまって、近視眼的になっているのです。
10,ですから、兄弟たち。自分たちの召しと選びを確かなものとするように、いっそう励みなさい。これらのことを行っているなら、決してつまずくことはありません。
11,このようにして、私たちの主であり救い主であるイエス・キリストの永遠の御国に入る恵みを、豊かに与えられるのです。
12,ですから、あなたがたがこれらのことをすでに知り、与えられた真理に堅く立っているとはいえ、私はあなたがたに、それをいつも思い起こさせるつもりです。
13,それを思い起こさせて、あなたがたを奮い立たせることを、私は地上の幕屋にいるかぎり、なすべきだと思っています。
14,私たちの主イエス・キリストが示してくださったように、私はこの幕屋を間もなく脱ぎ捨てることを知っています。
15,ですから、ぜひとも、私が去った後いつでも、あなたがたがこれらのことを思い起こせるようにしておきたいのです。
16,私たちはあなたがたに、私たちの主イエス・キリストの力と来臨を知らせましたが、それは、巧みな作り話によったのではありません。私たちは、キリストの威光の目撃者として伝えたのです。
17,この方が父なる神から誉れと栄光を受けられたとき、厳かな栄光の中から、このような御声がありました。「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ。」
18,私たちは聖なる山で主とともにいたので、天からかかったこの御声を自分で聞きました。
19,また私たちは、さらに確かな預言のみことばを持っています。夜が明けて、明けの明星があなたがたの心に昇るまでは、暗い所を照らすともしびとして、それに目を留めているとよいのです。
20,ただし、聖書のどんな預言も勝手に解釈するものではないことを、まず心得ておきなさい。
21,預言は、決して人間の意志によってもたらされたものではなく、聖霊に動かされた人たちが神から受けて語ったものです。

2018年11月27日火曜日

1ペテロ5

ペテロの手紙 第一
5章
1,私は、あなたがたのうちの長老たちに、同じ長老の一人として、キリストの苦難の証人、やがて現される栄光にあずかる者として勧めます。
2,あなたがたのうちにいる、神の羊の群れを牧しなさい。強制されてではなく、神に従って自発的に、また卑しい利得を求めてではなく、心を込めて世話をしなさい。
3,割り当てられている人たちを支配するのではなく、むしろ群れの模範となりなさい。
4,そうすれば、大牧者が現れるときに、あなたがたは、しぼむことのない栄光の冠をいただくことになります。
5,同じように、若い人たちよ、長老たちに従いなさい。みな互いに謙遜を身に着けなさい。「神は高ぶる者には敵対し、へりくだった者には恵みを与えられる」のです。
6,ですから、あなたがたは神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神は、ちょうど良い時に、あなたがたを高く上げてくださいます。
7,あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。
8,身を慎み、目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、吼えたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています。
9,堅く信仰に立って、この悪魔に対抗しなさい。ご存じのように、世界中で、あなたがたの兄弟たちが同じ苦難を通ってきているのです。
10,あらゆる恵みに満ちた神、すなわち、あなたがたをキリストにあって永遠の栄光の中に招き入れてくださった神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみの後で回復させ、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。
11,どうか、神のご支配が世々限りなくありますように。アーメン。
12,忠実な兄弟として私が信頼しているシルワノによって、私は簡潔に書き送り、勧めをし、これが神のまことの恵みであることを証ししました。この恵みの中にしっかりと立っていなさい。
13,あなたがたとともに選ばれたバビロンの教会と、私の子マルコが、あなたがたによろしくと言っています。
14,愛の口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい。キリストにあるあなたがたすべての者に、平安がありますように。

2018年11月26日月曜日

1ペテロ4

ペテロの手紙 第一
4章
1,キリストは肉において苦しみを受けられたのですから、あなたがたも同じ心構えで自分自身を武装しなさい。肉において苦しみを受けた人は、罪との関わりを断っているのです。
2,それは、あなたがたが地上での残された時を、もはや人間の欲望にではなく、神のみこころに生きるようになるためです。
3,あなたがたは異邦人たちがしたいと思っていることを行い、好色、欲望、泥酔、遊興、宴会騒ぎ、律法に反する偶像礼拝などにふけりましたが、それは過ぎ去った時で十分です。
4,異邦人たちは、あなたがたが一緒に、度を越した同じ放蕩に走らないので不審に思い、中傷しますが、
5,彼らは、生きている者と死んだ者をさばこうとしておられる方に対して、申し開きをすることになります。
6,このさばきがあるために、死んだ人々にも生前、福音が宣べ伝えられていたのです。彼らが肉においては人間としてさばきを受けても、霊においては神によって生きるためでした。
7,万物の終わりが近づきました。ですから、祈りのために、心を整え身を慎みなさい。
8,何よりもまず、互いに熱心に愛し合いなさい。愛は多くの罪をおおうからです。
9,不平を言わないで、互いにもてなし合いなさい。
10,それぞれが賜物を受けているのですから、神の様々な恵みの良い管理者として、その賜物を用いて互いに仕え合いなさい。
11,語るのであれば、神のことばにふさわしく語り、奉仕するのであれば、神が備えてくださる力によって、ふさわしく奉仕しなさい。すべてにおいて、イエス・キリストを通して神があがめられるためです。この方に栄光と力が世々限りなくありますように。アーメン。
12,愛する者たち。あなたがたを試みるためにあなたがたの間で燃えさかる試練を、何か思いがけないことが起こったかのように、不審に思ってはいけません。
13,むしろ、キリストの苦難にあずかればあずかるほど、いっそう喜びなさい。キリストの栄光が現れるときにも、歓喜にあふれて喜ぶためです。
14,もしキリストの名のためにののしられるなら、あなたがたは幸いです。栄光の御霊、すなわち神の御霊が、あなたがたの上にとどまってくださるからです。
15,あなたがたのうちのだれも、人殺し、盗人、危害を加える者、他人のことに干渉する者として、苦しみにあうことがないようにしなさい。
16,しかし、キリスト者として苦しみを受けるのなら、恥じることはありません。かえって、このことのゆえに神をあがめなさい。
17,さばきが神の家から始まる時が来ているからです。それが、まず私たちから始まるとすれば、神の福音に従わない者たちの結末はどうなるのでしょうか。
18,「正しい者がかろうじて救われるのなら、不敬虔な者や罪人はどうなるのか。」
19,ですから、神のみこころにより苦しみにあっている人たちは、善を行いつつ、真実な創造者に自分のたましいをゆだねなさい。

2018年11月25日日曜日

1ペテロ3

ペテロの手紙 第一
3章
1,同じように、妻たちよ、自分の夫に従いなさい。たとえ、みことばに従わない夫であっても、妻の無言のふるまいによって神のものとされるためです。
2,夫は、あなたがたの、神を恐れる純粋な生き方を目にするのです。
3,あなたがたの飾りは、髪を編んだり金の飾りを付けたり、服を着飾ったりする外面的なものであってはいけません。
4,むしろ、柔和で穏やかな霊という朽ちることのないものを持つ、心の中の隠れた人を飾りとしなさい。それこそ、神の御前で価値あるものです。
5,かつて、神に望みを置いた敬虔な女の人たちも、そのように自分を飾って、夫に従ったのです。
6,たとえば、サラはアブラハムを主と呼んで従いました。どんなことをも恐れないで善を行うなら、あなたがたはサラの子です。
7,同じように、夫たちよ、妻が自分より弱い器であることを理解して妻とともに暮らしなさい。また、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。そうすれば、あなたがたの祈りは妨げられません。
8,最後に言います。みな、一つ思いになり、同情し合い、兄弟愛を示し、心の優しい人となり、謙虚でありなさい。
9,悪に対して悪を返さず、侮辱に対して侮辱を返さず、逆に祝福しなさい。あなたがたは祝福を受け継ぐために召されたのです。
10,「いのちを愛し、幸せな日々を見ようと願う者は、舌に悪口を言わせず、唇に欺きを語らせるな。
11,悪を離れて善を行い、平和を求め、それを追え。
12,主の目は正しい人たちの上にあり、主の耳は彼らの叫びに傾けられる。しかし主の顔は、悪をなす者どもに敵対する。」
13,もしあなたがたが良いことに対して熱心であるなら、だれがあなたがたに害を加えるでしょう。
14,たとえ義のために苦しむことがあっても、あなたがたは幸いです。人々の脅かしを恐れたり、おびえたりしてはいけません。
15,むしろ、心の中でキリストを主とし、聖なる方としなさい。あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでも、いつでも弁明できる用意をしていなさい。
16,ただし、柔和な心で、恐れつつ、健全な良心をもって弁明しなさい。そうすれば、キリストにあるあなたがたの善良な生き方をののしっている人たちが、あなたがたを悪く言ったことを恥じるでしょう。
17,神のみこころであるなら、悪を行って苦しみを受けるより、善を行って苦しみを受けるほうがよいのです。
18,キリストも一度、罪のために苦しみを受けられました。正しい方が正しくない者たちの身代わりになられたのです。それは、肉においては死に渡され、霊においては生かされて、あなたがたを神に導くためでした。
19,その霊においてキリストは、捕らわれている霊たちのところに行って宣言されました。
20,かつてノアの時代に、箱舟が造られていた間、神が忍耐して待っておられたときに従わなかった霊たちにです。その箱舟に入ったわずかの人たち、すなわち八人は、水を通って救われました。
21,この水はまた、今あなたがたをイエス・キリストの復活を通して救うバプテスマの型なのです。バプテスマは肉の汚れを取り除くものではありません。それはむしろ、健全な良心が神に対して行う誓約です。
22,イエス・キリストは天に上り、神の右におられます。御使いたちも、もろもろの権威と権力も、この方に服従しているのです。

2018年11月24日土曜日

1ペテロ2

ペテロの手紙 第一
2章
1,ですからあなたがたは、すべての悪意、すべての偽り、偽善やねたみ、すべての悪口を捨てて、
2,生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、霊の乳を慕い求めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。
3,あなたがたは、主がいつくしみ深い方であることを、確かに味わいました。
4,主のもとに来なさい。主は、人には捨てられたが神には選ばれた、尊い生ける石です。
5,あなたがた自身も生ける石として霊の家に築き上げられ、神に喜ばれる霊のいけにえをイエス・キリストを通して献げる、聖なる祭司となります。
6,聖書にこう書いてあるからです。「見よ、わたしはシオンに、選ばれた石、尊い要石を据える。この方に信頼する者は決して失望させられることがない。」
7,したがってこの石は、信じているあなたがたには尊いものですが、信じていない人々にとっては、「家を建てる者たちが捨てた石、それが要の石となった」のであり、
8,それは「つまずきの石、妨げの岩」なのです。彼らがつまずくのは、みことばに従わないからであり、また、そうなるように定められていたのです。
9,しかし、あなたがたは選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神のものとされた民です。それは、あなたがたを闇の中から、ご自分の驚くべき光の中に召してくださった方の栄誉を、あなたがたが告げ知らせるためです。
10,あなたがたは以前は神の民ではなかったのに、今は神の民であり、あわれみを受けたことがなかったのに、今はあわれみを受けています。
11,愛する者たち、私は勧めます。あなたがたは旅人、寄留者なのですから、たましいに戦いを挑む肉の欲を避けなさい。
12,異邦人の中にあって立派にふるまいなさい。そうすれば、彼らがあなたがたを悪人呼ばわりしていても、あなたがたの立派な行いを目にして、神の訪れの日に神をあがめるようになります。
13,人が立てたすべての制度に、主のゆえに従いなさい。それが主権者である王であっても、
14,あるいは、悪を行う者を罰して善を行う者をほめるために、王から遣わされた総督であっても、従いなさい。
15,善を行って、愚かな者たちの無知な発言を封じることは、神のみこころだからです。
16,自由な者として、しかもその自由を悪の言い訳にせず、神のしもべとして従いなさい。
17,すべての人を敬い、兄弟たちを愛し、神を恐れ、王を敬いなさい。
18,しもべたちよ、敬意を込めて主人に従いなさい。善良で優しい主人だけでなく、意地悪な主人にも従いなさい。
19,もしだれかが不当な苦しみを受けながら、神の御前における良心のゆえに悲しみに耐えるなら、それは神に喜ばれることです。
20,罪を犯して打ちたたかれ、それを耐え忍んでも、何の誉れになるでしょう。しかし、善を行って苦しみを受け、それを耐え忍ぶなら、それは神の御前に喜ばれることです。
21,このためにこそ、あなたがたは召されました。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残された。
22,キリストは罪を犯したことがなく、その口には欺きもなかった。
23,ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、脅すことをせず、正しくさばかれる方にお任せになった。
24,キリストは自ら十字架の上で、私たちの罪をその身に負われた。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるため。その打ち傷のゆえに、あなたがたは癒やされた。
25,あなたがたは羊のようにさまよっていた。しかし今や、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰った。

2018年11月23日金曜日

1ペテロ1

ペテロの手紙 第一
1章
1,イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち、すなわち、
2,父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人たちへ。恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
3,私たちの主イエス・キリストの父である神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。
4,また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。
5,あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりの時に現されるように用意されている救いをいただくのです。
6,そういうわけで、あなたがたは大いに喜んでいます。今しばらくの間、様々な試練の中で悲しまなければならないのですが、
7,試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価であり、イエス・キリストが現れるとき、称賛と栄光と誉れをもたらします。
8,あなたがたはイエス・キリストを見たことはないけれども愛しており、今見てはいないけれども信じており、ことばに尽くせない、栄えに満ちた喜びに躍っています。
9,あなたがたが、信仰の結果であるたましいの救いを得ているからです。
10,この救いについては、あなたがたに対する恵みを預言した預言者たちも、熱心に尋ね求め、細かく調べました。
11,彼らは、自分たちのうちにおられるキリストの御霊が、キリストの苦難とそれに続く栄光を前もって証ししたときに、だれを、そしてどの時を指して言われたのかを調べたのです。
12,彼らは、自分たちのためではなく、あなたがたのために奉仕しているのだという啓示を受けました。そして彼らが調べたことが今や、天から遣わされた聖霊により福音を語った人々を通して、あなたがたに告げ知らされたのです。御使いたちもそれをはっきり見たいと願っています。
13,ですから、あなたがたは心を引き締め、身を慎み、イエス・キリストが現れるときに与えられる恵みを、ひたすら待ち望みなさい。
14,従順な子どもとなり、以前、無知であったときの欲望に従わず、
15,むしろ、あなたがたを召された聖なる方に倣い、あなたがた自身、生活のすべてにおいて聖なる者となりなさい。
16,「あなたがたは聖なる者でなければならない。わたしが聖だからである」と書いてあるからです。
17,また、人をそれぞれのわざにしたがって公平にさばかれる方を父と呼んでいるのなら、この世に寄留している時を、恐れつつ過ごしなさい。
18,ご存じのように、あなたがたが先祖伝来のむなしい生き方から贖い出されたのは、銀や金のような朽ちる物にはよらず、
19,傷もなく汚れもない子羊のようなキリストの、尊い血によったのです。
20,キリストは、世界の基が据えられる前から知られていましたが、この終わりの時に、あなたがたのために現れてくださいました。
21,あなたがたは、キリストを死者の中からよみがえらせて栄光を与えられた神を、キリストによって信じる者です。ですから、あなたがたの信仰と希望は神にかかっています。
22,あなたがたは真理に従うことによって、たましいを清め、偽りのない兄弟愛を抱くようになったのですから、きよい心で互いに熱く愛し合いなさい。
23,あなたがたが新しく生まれたのは、朽ちる種からではなく朽ちない種からであり、生きた、いつまでも残る、神のことばによるのです。
24,「人はみな草のよう。その栄えはみな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る。
25,しかし、主のことばは永遠に立つ」とあるからです。これが、あなたがたに福音として宣べ伝えられたことばです。

2018年11月22日木曜日

ヤコブ5

ヤコブの手紙
5章
1,金持ちたちよ、よく聞きなさい。迫り来る自分たちの不幸を思って、泣き叫びなさい。
2,あなたがたの富は腐り、あなたがたの衣は虫に食われ、
3,あなたがたの金銀はさびています。そのさびがあなたがたを責める証言となり、あなたがたの肉を火のように食い尽くします。あなたがたは、終わりの日に財を蓄えたのです。
4,見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。刈り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。
5,あなたがたは地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、屠られる日のために自分の心を太らせました。
6,あなたがたは、正しい人を不義に定めて殺しました。彼はあなたがたに抵抗しません。
7,ですから、兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい。見なさい。農夫は大地の貴重な実りを、初めの雨や後の雨が降るまで耐え忍んで待っています。
8,あなたがたも耐え忍びなさい。心を強くしなさい。主が来られる時が近づいているからです。
9,兄弟たち。さばかれることがないように、互いに文句を言い合うのはやめなさい。見なさい。さばきを行う方が戸口のところに立っておられます。
10,兄弟たち。苦難と忍耐については、主の御名によって語った預言者たちを模範にしなさい。
11,見なさい。耐え忍んだ人たちは幸いだと私たちは思います。あなたがたはヨブの忍耐のことを聞き、主によるその結末を知っています。主は慈愛に富み、あわれみに満ちておられます。
12,私の兄弟たち。とりわけ、誓うことはやめなさい。天にかけても地にかけても、ほかの何にかけても誓ってはいけません。あなたがたの「はい」は「はい」、「いいえ」は「いいえ」でありなさい。そうすれば、さばきにあうことはありません。
13,あなたがたの中に苦しんでいる人がいれば、その人は祈りなさい。喜んでいる人がいれば、その人は賛美しなさい。
14,あなたがたのうちに病気の人がいれば、教会の長老たちを招き、主の御名によって、オリーブ油を塗って祈ってもらいなさい。
15,信仰による祈りは、病んでいる人を救います。主はその人を立ち上がらせてくださいます。もしその人が罪を犯していたなら、その罪は赦されます。
16,ですから、あなたがたは癒やされるために、互いに罪を言い表し、互いのために祈りなさい。正しい人の祈りは、働くと大きな力があります。
17,エリヤは私たちと同じ人間でしたが、雨が降らないように熱心に祈ると、三年六か月の間、雨は地に降りませんでした。
18,それから彼は再び祈りました。すると、天は雨を降らせ、地はその実を実らせました。
19,私の兄弟たち。あなたがたの中に真理から迷い出た者がいて、だれかがその人を連れ戻すなら、
20,罪人を迷いの道から連れ戻す人は、罪人のたましいを死から救い出し、また多くの罪をおおうことになるのだと、知るべきです。

2018年11月21日水曜日

ヤコブ4

ヤコブの手紙
4章
1,あなたがたの間の戦いや争いは、どこから出て来るのでしょうか。ここから、すなわち、あなたがたのからだの中で戦う欲望から出て来るのではありませんか。
2,あなたがたは、欲しても自分のものにならないと、人殺しをします。熱望しても手に入れることができないと、争ったり戦ったりします。自分のものにならないのは、あなたがたが求めないからです。
3,求めても得られないのは、自分の快楽のために使おうと、悪い動機で求めるからです。
4,節操のない者たち。世を愛することは神に敵対することだと分からないのですか。世の友となりたいと思う者はだれでも、自分を神の敵としているのです。
5,それとも、聖書は意味もなく語っていると思いますか。「神は、私たちのうちに住まわせた御霊を、ねたむほどに慕っておられる。
6,神は、さらに豊かな恵みを与えてくださる」と。それで、こう言われています。「神は高ぶる者には敵対し、へりくだった者には恵みを与える。」
7,ですから、神に従い、悪魔に対抗しなさい。そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げ去ります。
8,神に近づきなさい。そうすれば、神はあなたがたに近づいてくださいます。罪人たち、手をきよめなさい。二心の者たち、心を清めなさい。
9,嘆きなさい。悲しみなさい。泣きなさい。あなたがたの笑いを悲しみに、喜びを憂いに変えなさい。
10,主の御前でへりくだりなさい。そうすれば、主があなたがたを高く上げてくださいます。
11,兄弟たち、互いに悪口を言い合ってはいけません。自分の兄弟について悪口を言ったり、さばいたりする者は、律法について悪口を言い、律法をさばいているのです。もしあなたが律法をさばくなら、律法を行う者ではなく、さばく者です。
12,律法を定め、さばきを行う方はただひとりで、救うことも滅ぼすこともできる方です。隣人をさばくあなたは、いったい何者ですか。
13,「今日か明日、これこれの町に行き、そこに一年いて、商売をしてもうけよう」と言っている者たち、よく聞きなさい。
14,あなたがたには、明日のことは分かりません。あなたがたのいのちとは、どのようなものでしょうか。あなたがたは、しばらくの間現れて、それで消えてしまう霧です。
15,あなたがたはむしろ、「主のみこころであれば、私たちは生きて、このこと、あるいは、あのことをしよう」と言うべきです。
16,ところが実際には、あなたがたは大言壮語して誇っています。そのような誇りはすべて悪いことです。
17,こういうわけで、なすべき良いことを知っていながら行わないなら、それはその人には罪です。

2018年11月20日火曜日

ヤコブ3

ヤコブの手紙
3章
1,私の兄弟たち、多くの人が教師になってはいけません。あなたがたが知っているように、私たち教師は、より厳しいさばきを受けます。
2,私たちはみな、多くの点で過ちを犯すからです。もし、ことばで過ちを犯さない人がいたら、その人はからだ全体も制御できる完全な人です。
3,馬を御するためには、その口にくつわをはめれば、馬のからだ全体を思いどおりに動かすことができます。
4,また船を見なさい。あのように大きくて、強風を受けていても、ごく小さい舵によって、舵を取る人の思いどおりのところへ導かれます。
5,同じように、舌も小さな器官ですが、大きなことを言って自慢します。見なさい。あのように小さな火が、あのように大きな森を燃やします。
6,舌は火です。不義の世界です。舌は私たちの諸器官の中にあってからだ全体を汚し、人生の車輪を燃やして、ゲヘナの火によって焼かれます。
7,どのような種類の獣も鳥も、這うものも海の生き物も、人類によって制することができ、すでに制せられています。
8,しかし、舌を制することができる人は、だれもいません。舌は休むことのない悪であり、死の毒で満ちています。
9,私たちは、舌で、主であり父である方をほめたたえ、同じ舌で、神の似姿に造られた人間を呪います。
10,同じ口から賛美と呪いが出て来るのです。私の兄弟たち、そのようなことが、あってはなりません。
11,泉が、甘い水と苦い水を同じ穴から湧き出させるでしょうか。
12,私の兄弟たち。いちじくの木がオリーブの実をならせたり、ぶどうの木がいちじくの実をならせたりすることができるでしょうか。塩水も甘い水を出すことはできません。
13,あなたがたのうちで、知恵があり、分別のある人はだれでしょうか。その人はその知恵にふさわしい柔和な行いを、立派な生き方によって示しなさい。
14,しかし、もしあなたがたの心の中に、苦々しいねたみや利己的な思いがあるなら、自慢したり、真理に逆らって偽ったりするのはやめなさい。
15,そのような知恵は上から来たものではなく、地上のもの、肉的で悪魔的なものです。
16,ねたみや利己的な思いのあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行いがあるからです。
17,しかし、上からの知恵は、まず第一に清いものです。それから、平和で、優しく、協調性があり、あわれみと良い実に満ち、偏見がなく、偽善もありません。
18,義の実を結ばせる種は、平和をつくる人々によって平和のうちに蒔かれるのです。

2018年11月19日月曜日

ヤコブ2

ヤコブの手紙
2章
1,私の兄弟たち。あなたがたは、私たちの主、栄光のイエス・キリストへの信仰を持っていながら、人をえこひいきすることがあってはなりません。
2,あなたがたの集会に、金の指輪をはめた立派な身なりの人が入って来て、また、みすぼらしい身なりの貧しい人も入って来たとします。
3,あなたがたは、立派な身なりをした人に目を留めて、「あなたはこちらの良い席にお座りください」と言い、貧しい人には、「あなたは立っていなさい。でなければ、そこに、私の足もとに座りなさい」と言うなら、
4,自分たちの間で差別をし、悪い考えでさばく者となったのではありませんか。
5,私の愛する兄弟たち、よく聞きなさい。神は、この世の貧しい人たちを選んで信仰に富む者とし、神を愛する者に約束された御国を受け継ぐ者とされたではありませんか。
6,それなのに、あなたがたは貧しい人を辱めたのです。あなたがたを虐げるのは富んでいる人たちではありませんか。また、あなたがたを裁判所に引いて行くのも彼らではありませんか。
7,あなたがたがその名で呼ばれている尊い御名を汚すのも、彼らではありませんか。
8,もし本当に、あなたがたが聖書にしたがって、「あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい」という最高の律法を守るなら、あなたがたの行いは立派です。
9,しかし、もし人をえこひいきするなら、あなたがたは罪を犯しており、律法によって違反者として責められます。
10,律法全体を守っても、一つの点で過ちを犯すなら、その人はすべてについて責任を問われるからです。
11,「姦淫してはならない」と言われた方は、「殺してはならない」とも言われました。ですから、姦淫しなくても人殺しをすれば、あなたは律法の違反者になっているのです。
12,自由をもたらす律法によってさばかれることになる者として、ふさわしく語り、ふさわしく行いなさい。
13,あわれみを示したことがない者に対しては、あわれみのないさばきが下されます。あわれみがさばきに対して勝ち誇るのです。
14,私の兄弟たち。だれかが自分には信仰があると言っても、その人に行いがないなら、何の役に立つでしょうか。そのような信仰がその人を救うことができるでしょうか。
15,兄弟か姉妹に着る物がなく、毎日の食べ物にも事欠いているようなときに、
16,あなたがたのうちのだれかが、その人たちに、「安心して行きなさい。温まりなさい。満腹になるまで食べなさい」と言っても、からだに必要な物を与えなければ、何の役に立つでしょう。
17,同じように、信仰も行いが伴わないなら、それだけでは死んだものです。
18,しかし、「ある人には信仰があるが、ほかの人には行いがあります」と言う人がいるでしょう。行いのないあなたの信仰を私に見せてください。私は行いによって、自分の信仰をあなたに見せてあげます。
19,あなたは、神は唯一だと信じています。立派なことです。ですが、悪霊どもも信じて、身震いしています。
20,ああ愚かな人よ。あなたは、行いのない信仰が無益なことを知りたいのですか。
21,私たちの父アブラハムは、その子イサクを祭壇に献げたとき、行いによって義と認められたではありませんか。
22,あなたが見ているとおり、信仰がその行いとともに働き、信仰は行いによって完成されました。
23,「アブラハムは神を信じた。それで、それが彼の義と認められた」という聖書のことばが実現し、彼は神の友と呼ばれたのです。
24,人は行いによって義と認められるのであって、信仰だけによるのではないことが分かるでしょう。
25,同じように遊女ラハブも、使者たちを招き入れ、別の道から送り出したので、その行いによって義と認められたではありませんか。
26,からだが霊を欠いては死んでいるのと同じように、信仰も行いを欠いては死んでいるのです。

2018年11月18日日曜日

ヤコブ1

ヤコブの手紙
1章
1,神と主イエス・キリストのしもべヤコブが、離散している十二部族にあいさつを送ります。
2,私の兄弟たち。様々な試練にあうときはいつでも、この上もない喜びと思いなさい。
3,あなたがたが知っているとおり、信仰が試されると忍耐が生まれます。
4,その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは何一つ欠けたところのない、成熟した、完全な者となります。
5,あなたがたのうちに、知恵に欠けている人がいるなら、その人は、だれにでも惜しみなく、とがめることなく与えてくださる神に求めなさい。そうすれば与えられます。
6,ただし、少しも疑わずに、信じて求めなさい。疑う人は、風に吹かれて揺れ動く、海の大波のようです。
7,その人は、主から何かをいただけると思ってはなりません。
8,そういう人は二心を抱く者で、歩む道すべてにおいて心が定まっていないからです。
9,身分の低い兄弟は、自分が高められることを誇りとしなさい。
10,富んでいる人は、自分が低くされることを誇りとしなさい。富んでいる人は草の花のように過ぎ去って行くのです。
11,太陽が昇って炎熱をもたらすと、草を枯らします。すると花は落ち、美しい姿は失われます。そのように、富んでいる人も旅路の途中で消えて行くのです。
12,試練に耐える人は幸いです。耐え抜いた人は、神を愛する者たちに約束された、いのちの冠を受けるからです。
13,だれでも誘惑されているとき、神に誘惑されていると言ってはいけません。神は悪に誘惑されることのない方であり、ご自分でだれかを誘惑することもありません。
14,人が誘惑にあうのは、それぞれ自分の欲に引かれ、誘われるからです。
15,そして、欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生みます。
16,私の愛する兄弟たち、思い違いをしてはいけません。
17,すべての良い贈り物、またすべての完全な賜物は、上からのものであり、光を造られた父から下って来るのです。父には、移り変わりや、天体の運行によって生じる影のようなものはありません。
18,この父が私たちを、いわば被造物の初穂にするために、みこころのままに真理のことばをもって生んでくださいました。
19,私の愛する兄弟たち、このことをわきまえていなさい。人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。
20,人の怒りは神の義を実現しないのです。
21,ですから、すべての汚れやあふれる悪を捨て去り、心に植えつけられたみことばを素直に受け入れなさい。みことばは、あなたがたのたましいを救うことができます。
22,みことばを行う人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者となってはいけません。
23,みことばを聞いても行わない人がいるなら、その人は自分の生まれつきの顔を鏡で眺める人のようです。
24,眺めても、そこを離れると、自分がどのようであったか、すぐに忘れてしまいます。
25,しかし、自由をもたらす完全な律法を一心に見つめて、それから離れない人は、すぐに忘れる聞き手にはならず、実際に行う人になります。こういう人は、その行いによって祝福されます。
26,自分は宗教心にあついと思っても、自分の舌を制御せず、自分の心を欺いているなら、そのような人の宗教はむなしいものです。
27,父である神の御前できよく汚れのない宗教とは、孤児ややもめたちが困っているときに世話をし、この世の汚れに染まらないよう自分を守ることです。

2018年11月17日土曜日

ピレモン1

ピレモンへの手紙
1章
1,キリスト・イエスの囚人パウロと兄弟テモテから、私たちの愛する同労者ピレモンと、
2,姉妹アッピア、私たちの戦友アルキポ、ならびに、あなたの家にある教会へ。
3,私たちの父なる神と、主イエス・キリストから、恵みと平安があなたがたにありますように。
4,私は祈るとき、いつもあなたのことを思い、私の神に感謝しています。
5,あなたが主イエスに対して抱いていて、すべての聖徒たちにも向けている、愛と信頼について聞いているからです。
6,私たちの間でキリストのためになされている良い行いを、すべて知ることによって、あなたの信仰の交わりが生き生きとしたものとなりますように。
7,私はあなたの愛によって多くの喜びと慰めを得ました。それは、兄弟よ、あなたによって聖徒たちが安心を得たからです。
8,ですから、あなたがなすべきことを、私はキリストにあって、全く遠慮せずに命じることもできるのですが、
9,むしろ愛のゆえに懇願します。このとおり年老いて、今またキリスト・イエスの囚人となっているパウロが、
10,獄中で生んだわが子オネシモのことを、あなたにお願いしたいのです。
11,彼は、以前はあなたにとって役に立たない者でしたが、今は、あなたにとっても私にとっても役に立つ者となっています。
12,そのオネシモをあなたのもとに送り返します。彼は私の心そのものです。
13,私は、彼を私のもとにとどめておき、獄中にいる間、福音のためにあなたに代わって私に仕えてもらおうと思いました。
14,しかし、あなたの同意なしには何も行いたくありませんでした。それは、あなたの親切が強いられたものではなく、自発的なものとなるためです。
15,オネシモがしばらくの間あなたから離されたのは、おそらく、あなたが永久に彼を取り戻すためであったのでしょう。
16,もはや奴隷としてではなく、奴隷以上の者、愛する兄弟としてです。特に私にとって愛する兄弟ですが、あなたにとっては、肉においても主にあっても、なおのことそうではありませんか。
17,ですから、あなたが私を仲間の者だと思うなら、私を迎えるようにオネシモを迎えてください。
18,もし彼があなたに何か損害を与えたか、負債を負っているなら、その請求は私にしてください。
19,私パウロが自分の手で、「私が償います」と書いています。あなたが、あなた自身のことで私にもっと負債があることは、言わないことにします。
20,そうです、兄弟よ。私は主にあって、あなたの厚意にあずかりたいのです。私をキリストにあって安心させてください。
21,私はあなたの従順を確信して書いています。私が言う以上のことまで、あなたはしてくださると、分かっています。
22,同時に、私の宿も用意しておいてください。あなたがたの祈りによって、私はあなたがたのもとに行くことが許されると期待しているからです。
23,キリスト・イエスにあって私とともに囚人となっているエパフラスが、あなたによろしくと言っています。
24,私の同労者たち、マルコ、アリスタルコ、デマス、ルカがよろしくと言っています。
25,主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの霊とともにありますように。

2018年11月16日金曜日

テトス3

テトスへの手紙
3章
1,あなたは人々に注意を与えて、その人々が、支配者たちと権威者たちに服し、従い、すべての良いわざを進んでする者となるようにしなさい。
2,また、だれも中傷せず、争わず、柔和で、すべての人にあくまで礼儀正しい者となるようにしなさい。
3,私たちも以前は、愚かで、不従順で、迷っていた者であり、いろいろな欲望と快楽の奴隷になり、悪意とねたみのうちに生活し、人から憎まれ、互いに憎み合う者でした。
4,しかし、私たちの救い主である神のいつくしみと人に対する愛が現れたとき、
5,神は、私たちが行った義のわざによってではなく、ご自分のあわれみによって、聖霊による再生と刷新の洗いをもって、私たちを救ってくださいました。
6,神はこの聖霊を、私たちの救い主イエス・キリストによって、私たちに豊かに注いでくださったのです。
7,それは、私たちがキリストの恵みによって義と認められ、永遠のいのちの望みを抱く相続人となるためでした。
8,このことばは真実です。私は、あなたがこれらのことを、確信をもって語るように願っています。神を信じるようになった人々が、良いわざに励むことを心がけるようになるためです。これらのことは良いことであり、人々に有益です。
9,一方、愚かな議論、系図、争い、律法についての論争は避けなさい。それらは無益で、むなしいものです。
10,分派を作る者は、一、二度訓戒した後、除名しなさい。
11,あなたも知っているとおり、このような人はゆがんでいて、自分で悪いと知りながら罪を犯しているのです。
12,私がアルテマスかティキコをあなたのもとに送ったら、あなたは何とかして、ニコポリスにいる私のところに来てください。私はそこで冬を過ごすことにしています。
13,律法学者ゼナスとアポロが何も不足することがないように、その旅立ちをしっかりと支えてあげてください。
14,私たちの仲間も、実を結ばない者にならないように、差し迫った必要に備えて、良いわざに励むように教えられなければなりません。
15,私と一緒にいる者たちがみな、あなたによろしくと言っています。信仰を同じくし、私たちを愛してくださっている人たちに、よろしく伝えてください。恵みがあなたがたすべてとともにありますように。

2018年11月15日木曜日

テトス2

テトスへの手紙
2章
1,しかし、あなたは健全な教えにふさわしいことを語りなさい。
2,年配の男の人には、自分を制し、品位を保ち、慎み深く、信仰と愛と忍耐において健全であるように。
3,同じように、年配の女の人には、神に仕えている者にふさわしくふるまい、人を中傷せず、大酒のとりこにならず、良いことを教える者であるように。
4,そうすれば、彼女たちは若い女の人に、夫を愛し、子どもを愛し、
5,慎み深く、貞潔で、家事に励み、善良で、自分の夫に従順であるように諭すことができます。神のことばが悪く言われることのないようにするためです。
6,同じように、若い人には、あらゆる点で思慮深くあるように勧めなさい。
7,また、あなた自身、良いわざの模範となりなさい。人を教えることにおいて偽りがなく、品位を保ち、
8,非難する余地がない健全なことばを用いなさい。そうすれば、敵対する者も、私たちについて何も悪いことが言えずに、恥じ入ることになるでしょう。
9,奴隷には、あらゆる点で自分の主人に従って、喜ばれる者となるようにし、口答えせず、
10,盗んだりせず、いつも善良で信頼できることを示すように勧めなさい。それは、彼らがあらゆる点で、私たちの救い主である神の教えを飾るようになるためです。
11,実に、すべての人に救いをもたらす神の恵みが現れたのです。
12,その恵みは、私たちが不敬虔とこの世の欲を捨て、今の世にあって、慎み深く、正しく、敬虔に生活し、
13,祝福に満ちた望み、すなわち、大いなる神であり私たちの救い主であるイエス・キリストの、栄光ある現れを待ち望むように教えています。
14,キリストは、私たちをすべての不法から贖い出し、良いわざに熱心な選びの民をご自分のものとしてきよめるため、私たちのためにご自分を献げられたのです。
15,あなたは、これらのことを十分な権威をもって語り、勧め、戒めなさい。だれにも軽んじられてはいけません。

2018年11月14日水曜日

テトス1

テトスへの手紙
1章
1,神のしもべ、イエス・キリストの使徒パウロから。──私が使徒とされたのは、神に選ばれた人々が信仰に進み、敬虔にふさわしい、真理の知識を得るためで、
2,それは、偽ることのない神が永遠の昔から約束してくださった、永遠のいのちの望みに基づくものです。
3,神は、定められた時に、みことばを宣教によって明らかにされました。私はこの宣教を、私たちの救い主である神の命令によって委ねられたのです──
4,同じ信仰による、真のわが子テトスへ。父なる神と、私たちの救い主キリスト・イエスから、恵みと平安がありますように。
5,私があなたをクレタに残したのは、残っている仕事の整理をし、私が命じたとおりに町ごとに長老たちを任命するためでした。
6,長老は、非難されるところがなく、一人の妻の夫であり、子どもたちも信者で、放蕩を責められたり、反抗的であったりしないことが条件です。
7,監督は神の家を管理する者として、非難されるところのない者であるべきです。わがままでなく、短気でなく、酒飲みでなく、乱暴でなく、不正な利を求めず、
8,むしろ、人をよくもてなし、善を愛し、慎み深く、正しく、敬虔で、自制心があり、
9,教えにかなった信頼すべきみことばを、しっかりと守っていなければなりません。健全な教えをもって励ましたり、反対する人たちを戒めたりすることができるようになるためです。
10,実は、反抗的な者、無益な話をする者、人を惑わす者が多くいます。特に、割礼を受けている人々の中に多くいます。
11,そのような者たちの口は封じなければなりません。彼らは、恥ずべき利益を得るために、教えてはならないことを教え、いくつかの家庭をことごとく破壊しています。
12,クレタ人のうちの一人、彼ら自身の預言者が言いました。「クレタ人はいつも噓つき、悪い獣、怠け者の大食漢。」
13,この証言は本当です。ですから、彼らを厳しく戒めて、その信仰を健全にし、
14,ユダヤ人の作り話や、真理に背を向けている人たちの戒めに、心を奪われないようにさせなさい。
15,きよい人たちには、すべてのものがきよいのです。しかし、汚れた不信仰な人たちには、何一つきよいものはなく、その知性も良心も汚れています。
16,彼らは、神を知っていると公言しますが、行いでは否定しています。彼らは忌まわしく、不従順で、どんな良いわざにも不適格です。

2018年11月13日火曜日

2テモテ4

テモテへの手紙 第二
4章
1,神の御前で、また、生きている人と死んだ人をさばかれるキリスト・イエスの御前で、その現れとその御国を思いながら、私は厳かに命じます。
2,みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。忍耐の限りを尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。
3,というのは、人々が健全な教えに耐えられなくなり、耳に心地よい話を聞こうと、自分の好みにしたがって自分たちのために教師を寄せ集め、
4,真理から耳を背け、作り話にそれて行くような時代になるからです。
5,けれども、あなたはどんな場合にも慎んで、苦難に耐え、伝道者の働きをなし、自分の務めを十分に果たしなさい。
6,私はすでに注ぎのささげ物となっています。私が世を去る時が来ました。
7,私は勇敢に戦い抜き、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。
8,あとは、義の栄冠が私のために用意されているだけです。その日には、正しいさばき主である主が、それを私に授けてくださいます。私だけでなく、主の現れを慕い求めている人には、だれにでも授けてくださるのです。
9,あなたは、何とかして早く私のところに来てください。
10,デマスは今の世を愛し、私を見捨ててテサロニケに行ってしまいました。また、クレスケンスはガラテヤに、テトスはダルマティアに行きました。
11,ルカだけが私とともにいます。マルコを伴って、一緒に来てください。彼は私の務めのために役に立つからです。
12,私はティキコをエペソに遣わしました。
13,あなたが来るとき、トロアスでカルポのところに置いてきた外套を持って来てください。また書物、特に羊皮紙の物を持って来てください。
14,銅細工人のアレクサンドロが私をひどく苦しめました。その行いに応じて、主が彼に報いられます。
15,あなたも彼を警戒しなさい。彼は私たちのことばに激しく逆らったからです。
16,私の最初の弁明の際、だれも私を支持してくれず、みな私を見捨ててしまいました。どうか、その責任を彼らが負わせられることがありませんように。
17,しかし、主は私とともに立ち、私に力を与えてくださいました。それは、私を通してみことばが余すところなく宣べ伝えられ、すべての国の人々がみことばを聞くようになるためでした。こうして私は獅子の口から救い出されたのです。
18,主は私を、どんな悪しきわざからも救い出し、無事、天にある御国に入れてくださいます。主に栄光が世々限りなくありますように。アーメン。
19,プリスカとアキラによろしく。また、オネシポロの家族によろしく。
20,エラストはコリントにとどまり、病気のトロフィモはミレトスに残して来ました。
21,何とかして冬になる前に来てください。ユブロ、プデス、リノス、クラウディア、そしてすべての兄弟たちが、あなたによろしくと言っています。
22,主があなたの霊とともにいてくださいますように。恵みがあなたがたとともにありますように。

2018年11月12日月曜日

2テモテ3

テモテへの手紙 第二
3章
1,終わりの日には困難な時代が来ることを、承知していなさい。
2,そのときに人々は、自分だけを愛し、金銭を愛し、大言壮語し、高ぶり、神を冒瀆し、両親に従わず、恩知らずで、汚れた者になります。
3,また、情け知らずで、人と和解せず、中傷し、自制できず、粗野で、善を好まない者になり、
4,人を裏切り、向こう見ずで、思い上がり、神よりも快楽を愛する者になり、
5,見かけは敬虔であっても、敬虔の力を否定する者になります。こういう人たちを避けなさい。
6,彼らの中には、家々に入り込み、愚かな女たちをたぶらかしている者たちがいます。その女たちは様々な欲望に引き回されて罪に罪を重ね、
7,いつも学んでいるのに、いつになっても真理を知ることができません。
8,たぶらかしている者たちは、ヤンネとヤンブレがモーセに逆らったように、真理に逆らっており、知性の腐った、信仰の失格者です。
9,しかし、彼らがこれ以上先に進むことはありません。彼らの愚かさは、あの二人の場合のように、すべての人にはっきり分かるからです。
10,しかしあなたは、私の教え、生き方、計画、信仰、寛容、愛、忍耐に、
11,また、アンティオキア、イコニオン、リステラで私に降りかかった迫害や苦難に、よくついて来てくれました。私はそのような迫害に耐えました。そして、主はそのすべてから私を救い出してくださいました。
12,キリスト・イエスにあって敬虔に生きようと願う者はみな、迫害を受けます。
13,悪い者たちや詐欺師たちは、だましたり、だまされたりして、ますます悪に落ちて行きます。
14,けれどもあなたは、学んで確信したところにとどまっていなさい。あなたは自分がだれから学んだかを知っており、
15,また、自分が幼いころから聖書に親しんできたことも知っているからです。聖書はあなたに知恵を与えて、キリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができます。
16,聖書はすべて神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練のために有益です。
17,神の人がすべての良い働きにふさわしく、十分に整えられた者となるためです。

2018年11月11日日曜日

2テモテ2

テモテへの手紙 第二
2章
1,ですから、私の子よ、キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。
2,多くの証人たちの前で私から聞いたことを、ほかの人にも教える力のある信頼できる人たちに委ねなさい。
3,キリスト・イエスの立派な兵士として、私と苦しみをともにしてください。
4,兵役についている人はだれも、日常生活のことに煩わされることはありません。ただ、兵を募った人を喜ばせようとします。
5,また、競技をする人も、規定にしたがって競技をしなければ栄冠を得ることはできません。
6,労苦している農夫こそ、最初に収穫の分け前にあずかるべきです。
7,私が言っていることをよく考えなさい。主はすべてのことについて、理解する力をあなたに与えてくださいます。
8,イエス・キリストのことを心に留めていなさい。私が伝える福音によれば、この方は、ダビデの子孫として生まれ、死者の中からよみがえった方です。
9,この福音のために私は苦しみを受け、犯罪者のようにつながれています。しかし、神のことばはつながれていません。
10,ですから私はすべてのことを、選ばれた人たちのために耐え忍びます。彼らもまた、キリスト・イエスにある救いを、永遠の栄光とともに受けるようになるためです。
11,次のことばは真実です。「私たちが、キリストとともに死んだのなら、キリストとともに生きるようになる。
12,耐え忍んでいるなら、キリストとともに王となる。キリストを否むなら、キリストもまた、私たちを否まれる。
13,私たちが真実でなくても、キリストは常に真実である。ご自分を否むことができないからである。」
14,これらのことを人々に思い起こさせなさい。そして、何の益にもならず、聞いている人々を滅ぼすことになる、ことばについての論争などをしないように、神の御前で厳かに命じなさい。
15,あなたは務めにふさわしいと認められる人として、すなわち、真理のみことばをまっすぐに説き明かす、恥じることのない働き人として、自分を神に献げるように最善を尽くしなさい。
16,俗悪な無駄話を避けなさい。人々はそれによってますます不敬虔になり、
17,その人たちの話は悪性の腫れもののように広がります。彼らの中に、ヒメナイとピレトがいます。
18,彼らは真理から外れてしまい、復活はすでに起こったと言って、ある人たちの信仰をくつがえしています。
19,しかし、神の堅固な土台は据えられていて、そこに次のような銘が刻まれています。「主はご自分に属する者を知っておられる。」また、「主の御名を呼ぶ者はみな、不義を離れよ。」
20,大きな家には、金や銀の器だけでなく、木や土の器もあります。ある物は尊いことに、ある物は卑しいことに用いられます。
21,ですから、だれでもこれらのことから離れて自分自身をきよめるなら、その人は尊いことに用いられる器となります。すなわち、聖なるものとされ、主人にとって役に立つもの、あらゆる良い働きに備えられたものとなるのです。
22,あなたは若いときの情欲を避け、きよい心で主を呼び求める人たちとともに、義と信仰と愛と平和を追い求めなさい。
23,愚かで無知な議論は、それが争いのもとであることを知っているのですから、避けなさい。
24,主のしもべが争ってはいけません。むしろ、すべての人に優しくし、よく教え、よく忍耐し、
25,反対する人たちを柔和に教え導きなさい。神は、彼らに悔い改めの心を与えて、真理を悟らせてくださるかもしれません。
26,悪魔に捕らえられて思いのままにされている人々でも、目を覚まして、その罠を逃れるかもしれません。

2018年11月10日土曜日

2テモテ1

テモテへの手紙 第二
1章
1,神のみこころにより、またキリスト・イエスにあるいのちの約束にしたがって、キリスト・イエスの使徒となったパウロから、
2,愛する子テモテへ。父なる神と、私たちの主キリスト・イエスから、恵みとあわれみと平安がありますように。
3,私は夜昼、祈りの中であなたのことを絶えず思い起こし、先祖がしてきたように、私もきよい良心をもって仕えている神に感謝しています。
4,私はあなたの涙を覚えているので、あなたに会って喜びに満たされたいと切望しています。
5,私はあなたのうちにある、偽りのない信仰を思い起こしています。その信仰は、最初あなたの祖母ロイスと母ユニケのうちに宿ったもので、それがあなたのうちにも宿っていると私は確信しています。
6,そういうわけで、私はあなたに思い起こしてほしいのです。私の按手によってあなたのうちに与えられた神の賜物を、再び燃え立たせてください。
7,神は私たちに、臆病の霊ではなく、力と愛と慎みの霊を与えてくださいました。
8,ですからあなたは、私たちの主を証しすることや、私が主の囚人であることを恥じてはいけません。むしろ、神の力によって、福音のために私と苦しみをともにしてください。
9,神は私たちを救い、また、聖なる招きをもって召してくださいましたが、それは私たちの働きによるのではなく、ご自分の計画と恵みによるものでした。この恵みは、キリスト・イエスにおいて、私たちに永遠の昔に与えられ、
10,今、私たちの救い主キリスト・イエスの現れによって明らかにされました。キリストは死を滅ぼし、福音によっていのちと不滅を明らかに示されたのです。
11,この福音のために、私は宣教者、使徒、また教師として任命されました。
12,そのために、私はこのような苦しみにあっています。しかし、それを恥とは思っていません。なぜなら、私は自分が信じてきた方をよく知っており、また、その方は私がお任せしたものを、かの日まで守ることがおできになると確信しているからです。
13,あなたは、キリスト・イエスにある信仰と愛のうちに、私から聞いた健全なことばを手本にしなさい。
14,自分に委ねられた良いものを、私たちのうちに宿る聖霊によって守りなさい。
15,あなたが知っているとおり、アジアにいる人たちはみな、私から離れて行きました。その中にはフィゲロとヘルモゲネがいます。
16,オネシポロの家族を主があわれんでくださるように。彼はたびたび私を元気づけ、私が鎖につながれていることを恥と思わず、
17,ローマに着いたとき、熱心に私を捜して見つけ出してくれました。
18,かの日には主が、ご自分のあわれみをオネシポロに示してくださいますように。エペソで彼がどれほど多くの奉仕をしてくれたかは、あなた自身が一番よく知っています。

2018年11月9日金曜日

1テモテ6

テモテへの手紙 第一
6章
1,奴隷としてくびきの下にある人はみな、自分の主人をあらゆる面で尊敬に値する人と思わなければなりません。神の御名と教えが悪く言われないようにするためです。
2,信者である主人を持つ人は、主人が兄弟だからといって軽んじることなく、むしろ、ますますよく仕えなさい。その良い行いから益を受けるのは信者であり、愛されている人なのですから。あなたはこれらのことを教え、また勧めなさい。
3,違ったことを教え、私たちの主イエス・キリストの健全なことばと、敬虔にかなう教えに同意しない者がいるなら、
4,その人は高慢になっていて、何一つ理解しておらず、議論やことばの争いをする病気にかかっているのです。そこから、ねたみ、争い、ののしり、邪推、絶え間ない言い争いが生じます。
5,これらは、知性が腐って真理を失い、敬虔を利得の手段と考える者たちの間に生じるのです。
6,しかし、満ち足りる心を伴う敬虔こそが、大きな利益を得る道です。
7,私たちは、何もこの世に持って来なかったし、また、何かを持って出ることもできません。
8,衣食があれば、それで満足すべきです。
9,金持ちになりたがる人たちは、誘惑と罠と、また人を滅びと破滅に沈める、愚かで有害な多くの欲望に陥ります。
10,金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは金銭を追い求めたために、信仰から迷い出て、多くの苦痛で自分を刺し貫きました。
11,しかし、神の人よ。あなたはこれらのことを避け、義と敬虔と信仰、愛と忍耐と柔和を追い求めなさい。
12,信仰の戦いを立派に戦い、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたはこのために召され、多くの証人たちの前ですばらしい告白をしました。
13,私は、すべてのものにいのちを与えてくださる神の御前で、また、ポンティオ・ピラトに対してすばらしい告白をもって証しをされたキリスト・イエスの御前で、あなたに命じます。
14,私たちの主イエス・キリストの現れの時まで、あなたは汚れなく、非難されるところなく、命令を守りなさい。
15,キリストの現れを、定められた時にもたらしてくださる、祝福に満ちた唯一の主権者、王の王、主の主、
16,死ぬことがない唯一の方、近づくこともできない光の中に住まわれ、人間がだれ一人見たことがなく、見ることもできない方。この方に誉れと永遠の支配がありますように。アーメン。
17,今の世で富んでいる人たちに命じなさい。高慢にならず、頼りにならない富にではなく、むしろ、私たちにすべての物を豊かに与えて楽しませてくださる神に望みを置き、
18,善を行い、立派な行いに富み、惜しみなく施し、喜んで分け与え、
19,来たるべき世において立派な土台となるものを自分自身のために蓄え、まことのいのちを得るように命じなさい。
20,テモテよ、委ねられたものを守りなさい。そして、俗悪な無駄話や、間違って「知識」と呼ばれている反対論を避けなさい。
21,ある者たちはこの「知識」を持っていると主張して、信仰から外れてしまっています。恵みがあなたがたとともにありますように。

2018年11月8日木曜日

1テモテ5

テモテへの手紙 第一
5章
1,年配の男の人を叱ってはいけません。むしろ、父親に対するように勧めなさい。若い人には兄弟に対するように、
2,年配の女の人には母親に対するように、若い女の人には姉妹に対するように、真に純粋な心で勧めなさい。
3,やもめの中の本当のやもめを大事にしなさい。
4,もし、やもめに子どもか孫がいるなら、まずその人たちに、自分の家の人に敬愛を示して、親の恩に報いることを学ばせなさい。それが神の御前に喜ばれることです。
5,身寄りのない本当のやもめは、望みを神に置いて、夜昼、絶えず神に願いと祈りをささげていますが、
6,自堕落な生活をしているやもめは、生きてはいても死んでいるのです。
7,彼女たちが非難されることのないように、これらのことも命じなさい。
8,もしも親族、特に自分の家族の世話をしない人がいるなら、その人は信仰を否定しているのであって、不信者よりも劣っているのです。
9,やもめとして名簿に載せるのは、六十歳未満ではなく、一人の夫の妻であった人で、
10,良い行いによって認められている人、すなわち、子どもを育て、旅人をもてなし、聖徒の足を洗い、困っている人を助けるなど、すべての良いわざに励んだ人にしなさい。
11,若いやもめの登録は断りなさい。彼女たちは、キリストに背いて情欲にかられると、結婚したがり、
12,初めの誓いを捨ててしまったと非難を受けることになるからです。
13,そのうえ、怠けて、家々を歩き回ることを覚えます。ただ怠けるだけでなく、うわさ話やおせっかいをして、話さなくてよいことまで話すのです。
14,ですから、私が願うのは、若いやもめは結婚し、子を産み、家庭を治め、反対者にそしる機会をいっさい与えないことです。
15,すでに道を踏み外し、サタンの後について行ったやもめたちがいるからです。
16,もし信者である女の人に、やもめの身内がいるなら、その人がそのやもめを助けて、教会に負担をかけないようにしなさい。そうすれば、教会は本当のやもめを助けることができます。
17,よく指導している長老は、二倍の尊敬を受けるにふさわしいとしなさい。みことばと教えのために労苦している長老は特にそうです。
18,聖書に「脱穀をしている牛に口籠をはめてはならない」、また「働く者が報酬を受けるのは当然である」と言われているからです。
19,長老に対する訴えは、二人か三人の証人がいなければ、受理してはいけません。
20,罪を犯している者をすべての人の前で責めなさい。そうすれば、ほかの人たちも恐れを抱くでしょう。
21,私は、神とキリスト・イエスと選ばれた御使いたちの前で、あなたに厳かに命じます。これらのことを先入観なしに守り、何事もえこひいきせずに行いなさい。
22,だれにも性急に按手をしてはいけません。また、ほかの人の罪に加担してはいけません。自分を清く保ちなさい。
23,これからは水ばかり飲まないで、胃のために、また、たびたび起こる病気のために、少量のぶどう酒を用いなさい。
24,ある人たちの罪は、さばきを受ける前から明らかですが、ほかの人たちの罪は後で明らかになります。
25,同じように、良い行いも明らかですが、そうでない場合でも、隠れたままでいることはありません。

2018年11月7日水曜日

1テモテ4

テモテへの手紙 第一
4章
1,しかし、御霊が明らかに言われるように、後の時代になると、ある人たちは惑わす霊と悪霊の教えとに心を奪われ、信仰から離れるようになります。
2,それは、良心が麻痺した、偽りを語る者たちの偽善によるものです。
3,彼らは結婚することを禁じたり、食物を断つことを命じたりします。しかし食物は、信仰があり、真理を知っている人々が感謝して受けるように、神が造られたものです。
4,神が造られたものはすべて良いもので、感謝して受けるとき、捨てるべきものは何もありません。
5,神のことばと祈りによって、聖なるものとされるからです。
6,これらのことを兄弟たちに教えるなら、あなたは、信仰のことばと、自分が従ってきた良い教えのことばで養われて、キリスト・イエスの立派な奉仕者になります。
7,俗悪で愚にもつかない作り話を避けなさい。むしろ、敬虔のために自分自身を鍛錬しなさい。
8,肉体の鍛錬も少しは有益ですが、今のいのちと来たるべきいのちを約束する敬虔は、すべてに有益です。
9,このことばは真実であり、そのまま受け入れるに値するものです。
10,私たちが労苦し、苦闘しているのは、すべての人々、特に信じる人々の救い主である生ける神に、望みを置いているからです。
11,あなたはこれらのことを命じ、また教えなさい。
12,あなたは、年が若いからといって、だれにも軽く見られないようにしなさい。むしろ、ことば、態度、愛、信仰、純潔において信者の模範となりなさい。
13,私が行くまで、聖書の朗読と勧めと教えに専念しなさい。
14,長老たちによる按手を受けたとき、預言によって与えられた、あなたのうちにある賜物を軽んじてはいけません。
15,これらのことに心を砕き、ひたすら励みなさい。そうすれば、あなたの進歩はすべての人に明らかになるでしょう。
16,自分自身にも、教えることにも、よく気をつけなさい。働きをあくまでも続けなさい。そうすれば、自分自身と、あなたの教えを聞く人たちとを、救うことになるのです。

2018年11月6日火曜日

1テモテ3

テモテへの手紙 第一
3章
1,次のことばは真実です。「もしだれかが監督の職に就きたいと思うなら、それは立派な働きを求めることである。」
2,ですから監督は、非難されるところがなく、一人の妻の夫であり、自分を制し、慎み深く、礼儀正しく、よくもてなし、教える能力があり、
3,酒飲みでなく、乱暴でなく、柔和で、争わず、金銭に無欲で、
4,自分の家庭をよく治め、十分な威厳をもって子どもを従わせている人でなければなりません。
5,自分自身の家庭を治めることを知らない人が、どうして神の教会を世話することができるでしょうか。
6,また、信者になったばかりの人であってはいけません。高慢になって、悪魔と同じさばきを受けることにならないようにするためです。
7,また、教会の外の人々にも評判の良い人でなければなりません。嘲られて、悪魔の罠に陥らないようにするためです。
8,同じように執事たちも、品位があり、二枚舌を使わず、大酒飲みでなく、不正な利を求めず、
9,きよい良心をもって、信仰の奥義を保っている人でなければなりません。
10,この人たちも、まず審査を受けさせなさい。そして、非難される点がなければ、執事として仕えさせなさい。
11,この奉仕に就く女の人も同じように、品位があり、人を中傷する者でなく、自分を制し、すべてに忠実な人でなければなりません。
12,執事は一人の妻の夫であって、子どもと家庭をよく治める人でなければなりません。
13,執事として立派に仕えた人は、良い地歩を占め、また、キリスト・イエスを信じる信仰について、強い確信を持つことができるのです。
14,私は、近いうちにあなたのところに行きたいと思いながら、これらのことを書いています。
15,たとえ遅くなった場合でも、神の家でどのように行動すべきかを、あなたに知っておいてもらうためです。神の家とは、真理の柱と土台である、生ける神の教会のことです。
16,だれもが認めるように、この敬虔の奥義は偉大です。「キリストは肉において現れ、霊において義とされ、御使いたちに見られ、諸国の民の間で宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた。」

2018年11月5日月曜日

1テモテ2

テモテへの手紙 第一
2章
1,そこで、私は何よりもまず勧めます。すべての人のために、王たちと高い地位にあるすべての人のために願い、祈り、とりなし、感謝をささげなさい。
2,それは、私たちがいつも敬虔で品位を保ち、平安で落ち着いた生活を送るためです。
3,そのような祈りは、私たちの救い主である神の御前において良いことであり、喜ばれることです。
4,神は、すべての人が救われて、真理を知るようになることを望んでおられます。
5,神は唯一です。神と人との間の仲介者も唯一であり、それは人としてのキリスト・イエスです。
6,キリストは、すべての人の贖いの代価として、ご自分を与えてくださいました。これは、定められた時になされた証しです。
7,その証しのために、私は宣教者、使徒、そして、信仰と真理を異邦人に教える教師に任命されました。私は真実を言っていて、偽ってはいません。
8,そういうわけで、私はこう願っています。男たちは怒ったり言い争ったりせずに、どこででも、きよい手を上げて祈りなさい。
9,同じように女たちも、つつましい身なりで、控えめに慎み深く身を飾り、はでな髪型や、金や真珠や高価な衣服ではなく、
10,神を敬うと言っている女たちにふさわしく、良い行いで自分を飾りなさい。
11,女は、よく従う心をもって静かに学びなさい。
12,私は、女が教えたり男を支配したりすることを許しません。むしろ、静かにしていなさい。
13,アダムが初めに造られ、それからエバが造られたからです。
14,そして、アダムはだまされませんでしたが、女はだまされて過ちを犯したのです。
15,女は、慎みをもって、信仰と愛と聖さにとどまるなら、子を産むことによって救われます。

2018年11月4日日曜日

1テモテ1

テモテへの手紙 第一

1章
1,私たちの救い主である神と、私たちの望みであるキリスト・イエスの命令によって、キリスト・イエスの使徒となったパウロから、
2,信仰による、真のわが子テモテへ。父なる神と私たちの主キリスト・イエスから、恵みとあわれみと平安がありますように。
3,私がマケドニアに行くときに言ったように、あなたはエペソにとどまり、ある人たちが違った教えを説いたり、
4,果てしない作り話と系図に心を寄せたりしないように命じなさい。そのようなものは、論議を引き起こすだけで、神に委ねられた信仰の務めを実現させることにはなりません。
5,この命令が目指す目標は、きよい心と健全な良心と偽りのない信仰から生まれる愛です。
6,ある人たちはこれらのものを見失い、むなしい議論に迷い込み、
7,律法の教師でありたいと望みながら、自分の言っていることも、確信をもって主張している事柄についても理解していません。
8,私たちは知っています。律法は、次のことを知っていて適切に用いるなら、良いものです。
9,すなわち、律法は正しい人のためにあるのではなく、不法な者や不従順な者、不敬虔な者や罪深い者、汚れた者や俗悪な者、父を殺す者や母を殺す者、人を殺す者、
10,淫らな者、男色をする者、人を誘拐する者、噓をつく者、偽証する者のために、また、そのほかの健全な教えに反する行為のためにあるのです。
11,祝福に満ちた神の、栄光の福音によれば、そうなのであって、私はその福音を委ねられたのです。
12,私は、私を強くしてくださる、私たちの主キリスト・イエスに感謝しています。キリストは私を忠実な者と認めて、この務めに任命してくださったからです。
13,私は以前には、神を冒瀆する者、迫害する者、暴力をふるう者でした。しかし、信じていないときに知らないでしたことだったので、あわれみを受けました。
14,私たちの主の恵みは、キリスト・イエスにある信仰と愛とともに満ちあふれました。
15,「キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」ということばは真実であり、そのまま受け入れるに値するものです。私はその罪人のかしらです。
16,しかし、私はあわれみを受けました。それは、キリスト・イエスがこの上ない寛容をまず私に示し、私を、ご自分を信じて永遠のいのちを得ることになる人々の先例にするためでした。
17,どうか、世々の王、すなわち、朽ちることなく、目に見えない唯一の神に、誉れと栄光が世々限りなくありますように。アーメン。
18,私の子テモテよ。以前あなたについてなされた預言にしたがって、私はあなたにこの命令を委ねます。それは、あなたがあの預言によって、信仰と健全な良心を保ち、立派に戦い抜くためです。
19,ある人たちは健全な良心を捨てて、信仰の破船にあいました。
20,その中には、ヒメナイとアレクサンドロがいます。私は、神を冒瀆してはならないことを学ばせるため、彼らをサタンに引き渡しました。

2018年11月3日土曜日

2テサロニケ3

テサロニケ人への手紙 第二
3章
1,最後に兄弟たち、私たちのために祈ってください。主のことばが、あなたがたのところと同じように速やかに広まり、尊ばれるように。
2,また、私たちが、ひねくれた悪人どもから救い出されるように祈ってください。すべての人に信仰があるわけではないからです。
3,しかし、主は真実な方です。あなたがたを強くし、悪い者から守ってくださいます。
4,私たちが命じることを、あなたがたは実行していますし、これからも実行してくれると、私たちは主にあって確信しています。
5,主があなたがたの心を導いて、神の愛とキリストの忍耐に向けさせてくださいますように。
6,兄弟たち、私たちの主イエス・キリストの名によって命じます。怠惰な歩みをして、私たちから受け継いだ教えに従わない兄弟は、みな避けなさい。
7,どのように私たちを見習うべきか、あなたがた自身が知っているのです。あなたがたの間で、私たちは怠惰に暮らすことはなく、
8,人からただでもらったパンを食べることもしませんでした。むしろ、あなたがたのだれにも負担をかけないように、夜昼、労し苦しみながら働きました。
9,私たちに権利がなかったからではなく、あなたがたが私たちを見習うように、身をもって模範を示すためでした。
10,あなたがたのところにいたとき、働きたくない者は食べるな、と私たちは命じました。
11,ところが、あなたがたの中には、怠惰な歩みをしている人たち、何も仕事をせずにおせっかいばかり焼いている人たちがいると聞いています。
12,そのような人たちに、主イエス・キリストによって命じ、勧めます。落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。
13,兄弟たち、あなたがたは、たゆまず良い働きをしなさい。
14,もし、この手紙に書いた私たちのことばに従わない者がいれば、そのような人には注意を払い、交際しないようにしなさい。その人が恥じ入るようになるためです。
15,しかし、敵とは見なさないで、兄弟として諭しなさい。
16,どうか、平和の主ご自身が、どんな時にも、どんな場合にも、あなたがたに平和を与えてくださいますように。どうか、主があなたがたすべてとともにいてくださいますように。
17,私パウロが自分の手であいさつを記します。これは、私のどの手紙にもあるしるしです。このように私は書くのです。
18,私たちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたすべてとともにありますように。

2018年11月2日金曜日

2テサロニケ2

テサロニケ人への手紙 第二
2章
1,さて兄弟たち。私たちの主イエス・キリストの来臨と、私たちが主のみもとに集められることに関して、あなたがたにお願いします。
2,霊によってであれ、ことばによってであれ、私たちから出たかのような手紙によってであれ、主の日がすでに来たかのように言われるのを聞いても、すぐに落ち着きを失ったり、心を騒がせたりしないでください。
3,どんな手段によっても、だれにもだまされてはいけません。まず背教が起こり、不法の者、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないのです。
4,不法の者は、すべて神と呼ばれるもの、礼拝されるものに対抗して自分を高く上げ、ついには自分こそ神であると宣言して、神の宮に座ることになります。
5,私がまだあなたがたのところにいたとき、これらのことをよく話していたのを覚えていませんか。
6,不法の者がその定められた時に現れるようにと、今はその者を引き止めているものがあることを、あなたがたは知っています。
7,不法の秘密はすでに働いています。ただし、秘密であるのは、今引き止めている者が取り除かれる時までのことです。
8,その時になると、不法の者が現れますが、主イエスは彼を御口の息をもって殺し、来臨の輝きをもって滅ぼされます。
9,不法の者は、サタンの働きによって到来し、あらゆる力、偽りのしるしと不思議、
10,また、あらゆる悪の欺きをもって、滅びる者たちに臨みます。彼らが滅びるのは、自分を救う真理を愛をもって受け入れなかったからです。
11,それで神は、惑わす力を送られ、彼らは偽りを信じるようになります。
12,それは、真理を信じないで、不義を喜んでいたすべての者が、さばかれるようになるためです。
13,しかし、主に愛されている兄弟たち。私たちはあなたがたのことについて、いつも神に感謝しなければなりません。神が、御霊による聖別と、真理に対する信仰によって、あなたがたを初穂として救いに選ばれたからです。
14,そのために神は、私たちの福音によってあなたがたを召し、私たちの主イエス・キリストの栄光にあずからせてくださいました。
15,ですから兄弟たち。堅く立って、語ったことばであれ手紙であれ、私たちから学んだ教えをしっかりと守りなさい。
16,どうか、私たちの主イエス・キリストと、私たちの父なる神、すなわち、私たちを愛し、永遠の慰めとすばらしい望みを恵みによって与えてくださった方ご自身が、
17,あなたがたの心を慰め、強めて、あらゆる良いわざとことばに進ませてくださいますように。

2018年11月1日木曜日

2テサロニケ1

テサロニケ人への手紙 第二
1章
1,パウロ、シルワノ、テモテから、私たちの父なる神と主イエス・キリストにあるテサロニケ人の教会へ。
2,私たちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安があなたがたにありますように。
3,兄弟たち。あなたがたについて、私たちはいつも神に感謝しなければなりません。それは当然のことです。あなたがたの信仰が大いに成長し、あなたがたすべての間で、一人ひとりの互いに対する愛が増し加わっているからです。
4,ですから私たち自身、神の諸教会の間であなたがたを誇りに思っています。あなたがたはあらゆる迫害と苦難に耐えながら、忍耐と信仰を保っています。
5,それは、あなたがたを神の国にふさわしいものと認める、神の正しいさばきがあることの証拠です。あなたがたが苦しみを受けているのは、この神の国のためです。
6,神にとって正しいこととは、あなたがたを苦しめる者には、報いとして苦しみを与え、
7,苦しめられているあなたがたには、私たちとともに、報いとして安息を与えることです。このことは、主イエスが、燃える炎の中に、力ある御使いたちとともに天から現れるときに起こります。
8,主は、神を知らない人々や、私たちの主イエスの福音に従わない人々に罰を与えられます。
9,そのような者たちは、永遠の滅びという刑罰を受け、主の御前から、そして、その御力の栄光から退けられることになります。
10,その日に主イエスは来て、ご自分の聖徒たちの間であがめられ、信じたすべての者たちの間で感嘆の的となられます。そうです、あなたがたに対する私たちの証しを、あなたがたは信じたのです。
11,こうしたことのため、私たちはいつも、あなたがたのために祈っています。どうか私たちの神が、あなたがたを召しにふさわしい者にし、また御力によって、善を求めるあらゆる願いと、信仰から出た働きを実現してくださいますように。
12,それは、私たちの神であり主であるイエス・キリストの恵みによって、私たちの主イエスの名があなたがたの間であがめられ、あなたがたも主にあって栄光を受けるためです。

復活

ルカ 24:1~8 1 週の初めの日の明け方早く、彼女たちは準備しておいた香料を持って墓に来た。 2 見ると、石が墓からわきに転がされていた。 3 そこで中に入ると、主イエスのからだは見当たらなかった。 4 そのため途方に暮れていると、見よ、まばゆいばかりの衣を着た人が二人《ふた...