2018年10月31日水曜日

1テサロニケ5

テサロニケ人への手紙 第一
5章
1,兄弟たち。その時と時期については、あなたがたに書き送る必要はありません。
2,主の日は、盗人が夜やって来るように来ることを、あなたがた自身よく知っているからです。
3,人々が「平和だ、安全だ」と言っているとき、妊婦に産みの苦しみが臨むように、突然の破滅が彼らを襲います。それを逃れることは決してできません。
4,しかし、兄弟たち。あなたがたは暗闇の中にいないので、その日が盗人のようにあなたがたを襲うことはありません。
5,あなたがたはみな、光の子ども、昼の子どもなのです。私たちは夜の者、闇の者ではありません。
6,ですから、ほかの者たちのように眠っていないで、目を覚まし、身を慎んでいましょう。
7,眠る者は夜眠り、酔う者は夜酔うのです。
8,しかし、私たちは昼の者なので、信仰と愛の胸当てを着け、救いの望みというかぶとをかぶり、身を慎んでいましょう。
9,神は、私たちが御怒りを受けるようにではなく、主イエス・キリストによる救いを得るように定めてくださったからです。
10,主が私たちのために死んでくださったのは、私たちが、目を覚ましていても眠っていても、主とともに生きるようになるためです。
11,ですからあなたがたは、現に行っているとおり、互いに励まし合い、互いを高め合いなさい。
12,兄弟たち、あなたがたにお願いします。あなたがたの間で労苦し、主にあってあなたがたを指導し、訓戒している人たちを重んじ、
13,その働きのゆえに、愛をもって、この上ない尊敬を払いなさい。また、お互いに平和を保ちなさい。
14,兄弟たち、あなたがたに勧めます。怠惰な者を諭し、小心な者を励まし、弱い者の世話をし、すべての人に対して寛容でありなさい。
15,だれも、悪に対して悪を返さないように気をつけ、互いの間で、またすべての人に対して、いつも善を行うように努めなさい。
16,いつも喜んでいなさい。
17,絶えず祈りなさい。
18,すべてのことにおいて感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。
19,御霊を消してはいけません。
20,預言を軽んじてはいけません。
21,ただし、すべてを吟味し、良いものはしっかり保ちなさい。
22,あらゆる形の悪から離れなさい。
23,平和の神ご自身が、あなたがたを完全に聖なるものとしてくださいますように。あなたがたの霊、たましい、からだのすべてが、私たちの主イエス・キリストの来臨のときに、責められるところのないものとして保たれていますように。
24,あなたがたを召された方は真実ですから、そのようにしてくださいます。
25,兄弟たち、私たちのためにも祈ってください。
26,すべての兄弟たちに、聖なる口づけをもってあいさつをしなさい。
27,この手紙をすべての兄弟たちに読んで聞かせるよう、私は主によって堅く命じます。
28,私たちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたとともにありますように。

2018年10月30日火曜日

1テサロニケ4

テサロニケ人への手紙 第一
4章
1,最後に兄弟たち。主イエスにあってお願いし、また勧めます。あなたがたは、神に喜ばれるためにどのように歩むべきかを私たちから学び、現にそう歩んでいるのですから、ますますそうしてください。
2,私たちが主イエスによって、どのような命令をあなたがたに与えたか、あなたがたは知っています。
3,神のみこころは、あなたがたが聖なる者となることです。あなたがたが淫らな行いを避け、
4,一人ひとりがわきまえて、自分のからだを聖なる尊いものとして保ち、
5,神を知らない異邦人のように情欲におぼれず、
6,また、そのようなことで、兄弟を踏みつけたり欺いたりしないことです。私たちが前もってあなたがたに話し、厳しく警告しておいたように、主はこれらすべてのことについて罰を与える方だからです。
7,神が私たちを召されたのは、汚れたことを行わせるためではなく、聖さにあずからせるためです。
8,ですから、この警告を拒む者は、人を拒むのではなく、あなたがたにご自分の聖霊を与えてくださる神を拒むのです。
9,兄弟愛については、あなたがたに書き送る必要がありません。あなたがたこそ、互いに愛し合うことを神から教えられた人たちで、
10,マケドニア全土のすべての兄弟たちに対して、それを実行しているからです。兄弟たち、あなたがたに勧めます。ますます豊かにそれを行いなさい。
11,また、私たちが命じたように、落ち着いた生活をし、自分の仕事に励み、自分の手で働くことを名誉としなさい。
12,外の人々に対して品位をもって歩み、だれの世話にもならずに生活するためです。
13,眠っている人たちについては、兄弟たち、あなたがたに知らずにいてほしくありません。あなたがたが、望みのない他の人々のように悲しまないためです。
14,イエスが死んで復活された、と私たちが信じているなら、神はまた同じように、イエスにあって眠った人たちを、イエスとともに連れて来られるはずです。
15,私たちは主のことばによって、あなたがたに伝えます。生きている私たちは、主の来臨まで残っているなら、眠った人たちより先になることは決してありません。
16,すなわち、号令と御使いのかしらの声と神のラッパの響きとともに、主ご自身が天から下って来られます。そしてまず、キリストにある死者がよみがえり、
17,それから、生き残っている私たちが、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられ、空中で主と会うのです。こうして私たちは、いつまでも主とともにいることになります。
18,ですから、これらのことばをもって互いに励まし合いなさい。

2018年10月29日月曜日

1テサロニケ3

テサロニケ人への手紙 第一
3章
1,そこで、私たちはもはや耐えきれなくなり、私たちだけがアテネに残ることにして、
2,私たちの兄弟であり、キリストの福音を伝える神の同労者であるテモテを遣わしたのです。あなたがたを信仰において強め励まし、
3,このような苦難の中にあっても、だれも動揺することがないようにするためでした。あなたがた自身が知っているとおり、私たちはこのような苦難にあうように定められているのです。
4,あなたがたのところにいたとき、私たちは前もって、苦難にあうようになると言っておいたのですが、あなたがたが知っているとおり、それは事実となりました。
5,そういうわけで、私ももはや耐えられなくなって、あなたがたの信仰の様子を知るために、テモテを遣わしたのです。それは、誘惑する者があなたがたを誘惑して、私たちの労苦が無駄にならないようにするためでした。
6,ところが今、テモテがあなたがたのところから私たちのもとに帰って来て、あなたがたの信仰と愛について良い知らせを伝えてくれました。また、あなたがたが私たちのことを、いつも好意をもって思い起こし、私たちがあなたがたに会いたいと思っているように、あなたがたも私たちに会いたがっていることを知らせてくれました。
7,こういうわけで、兄弟たち。私たちはあらゆる苦悩と苦難のうちにありながら、あなたがたのことでは慰めを受けました。あなたがたの信仰による慰めです。
8,あなたがたが主にあって堅く立っているなら、今、私たちの心は生き返るからです。
9,あなたがたのことで、どれほどの感謝を神におささげできるでしょうか。神の御前であなたがたのことを喜んでいる、そのすべての喜びのゆえに。
10,私たちは、あなたがたの顔を見て、あなたがたの信仰で不足しているものを補うことができるようにと、夜昼、熱心に祈っています。
11,どうか、私たちの父である神ご自身と、私たちの主イエスが、私たちの道を開いて、あなたがたのところに行かせてくださいますように。
12,私たちがあなたがたを愛しているように、あなたがたの互いに対する愛を、またすべての人に対する愛を、主が豊かにし、あふれさせてくださいますように。
13,そして、あなたがたの心を強めて、私たちの主イエスがご自分のすべての聖徒たちとともに来られるときに、私たちの父である神の御前で、聖であり、責められるところのない者としてくださいますように。アーメン。

2018年10月28日日曜日

1テサロニケ2

テサロニケ人への手紙 第一
2章
1,兄弟たち。あなたがた自身が知っているとおり、私たちがあなたがたのところに行ったことは、無駄になりませんでした。
2,それどころか、ご存じのように、私たちは先にピリピで苦しみにあい、辱めを受けていたのですが、私たちの神によって勇気づけられて、激しい苦闘のうちにも神の福音をあなたがたに語りました。
3,私たちの勧めは、誤りから出ているものでも、不純な心から出ているものでもなく、だましごとでもありません。
4,むしろ私たちは、神に認められて福音を委ねられた者ですから、それにふさわしく、人を喜ばせるのではなく、私たちの心をお調べになる神に喜んでいただこうとして、語っているのです。
5,あなたがたが知っているとおり、私たちは今まで、へつらいのことばを用いたり、貪りの口実を設けたりしたことはありません。神がそのことの証人です。
6,また私たちは、あなたがたからも、ほかの人たちからも、人からの栄誉は求めませんでした。
7,キリストの使徒として権威を主張することもできましたが、あなたがたの間では幼子になりました。私たちは、自分の子どもたちを養い育てる母親のように、
8,あなたがたをいとおしく思い、神の福音だけではなく、自分自身のいのちまで、喜んであなたがたに与えたいと思っています。あなたがたが私たちの愛する者となったからです。
9,兄弟たち。あなたがたは私たちの労苦と辛苦を覚えているでしょう。私たちは、あなたがたのだれにも負担をかけないように、夜も昼も働きながら、神の福音をあなたがたに宣べ伝えました。
10,また、信者であるあなたがたに対して、私たちが敬虔に、正しく、また責められるところがないようにふるまったことについては、あなたがたが証人であり、神もまた証人です。
11,また、あなたがたが知っているとおり、私たちは自分の子どもに向かう父親のように、あなたがた一人ひとりに、
12,ご自分の御国と栄光にあずかるようにと召してくださる神にふさわしく歩むよう、勧め、励まし、厳かに命じました。
13,こういうわけで、私たちもまた、絶えず神に感謝しています。あなたがたが、私たちから聞いた神のことばを受けたとき、それを人間のことばとしてではなく、事実そのとおり神のことばとして受け入れてくれたからです。この神のことばは、信じているあなたがたのうちに働いています。
14,兄弟たち。あなたがたはユダヤの、キリスト・イエスにある神の諸教会に倣う者となりました。彼らがユダヤ人たちに苦しめられたように、あなたがたも自分の同胞に苦しめられたからです。
15,ユダヤ人たちは、主であるイエスと預言者たちを殺し、私たちを迫害し、神に喜ばれることをせず、すべての人と対立しています。
16,彼らは、異邦人たちが救われるように私たちが語るのを妨げ、こうしていつも、自分たちの罪が満ちるようにしているのです。しかし、御怒りは彼らの上に臨んで極みに達しています。
17,兄弟たち。私たちは、しばらくの間あなたがたから引き離されていました。といっても、顔を見ないだけで、心が離れていたわけではありません。そのため、あなたがたの顔を見たいと、なおいっそう切望しました。
18,それで私たちは、あなたがたのところに行こうとしました。私パウロは何度も行こうとしました。しかし、サタンが私たちを妨げたのです。
19,私たちの主イエスが再び来られるとき、御前で私たちの望み、喜び、誇りの冠となるのは、いったいだれでしょうか。あなたがたではありませんか。
20,あなたがたこそ私たちの栄光であり、喜びなのです。

2018年10月27日土曜日

1テサロニケ1

テサロニケ人への手紙 第一
1章
1,パウロ、シルワノ、テモテから、父なる神と主イエス・キリストにあるテサロニケ人の教会へ。恵みと平安があなたがたにありますように。
2,私たちは、あなたがたのことを覚えて祈るとき、あなたがたすべてについて、いつも神に感謝しています。
3,私たちの父である神の御前に、あなたがたの信仰から出た働きと、愛から生まれた労苦、私たちの主イエス・キリストに対する望みに支えられた忍耐を、絶えず思い起こしているからです。
4,神に愛されている兄弟たち。私たちは、あなたがたが神に選ばれていることを知っています。
5,私たちの福音は、ことばだけでなく、力と聖霊と強い確信を伴って、あなたがたの間に届いたからです。あなたがたのところで、私たちがあなたがたのためにどのように行動していたかは、あなたがたが知っているとおりです。
6,あなたがたも、多くの苦難の中で、聖霊による喜びをもってみことばを受け入れ、私たちに、そして主に倣う者になりました。
7,その結果、あなたがたは、マケドニアとアカイアにいるすべての信者の模範になったのです。
8,主のことばがあなたがたのところから出て、マケドニアとアカイアに響き渡っただけでなく、神に対するあなたがたの信仰が、あらゆる場所に伝わっています。そのため、私たちは何も言う必要がありません。
9,人々自身が私たちのことを知らせています。私たちがどのようにあなたがたに受け入れてもらったか、また、あなたがたがどのように偶像から神に立ち返って、生けるまことの神に仕えるようになり、
10,御子が天から来られるのを待ち望むようになったかを、知らせているのです。この御子こそ、神が死者の中からよみがえらせた方、やがて来る御怒りから私たちを救い出してくださるイエスです。

2018年10月26日金曜日

ユダ

ユダの手紙
1章
1,イエス・キリストのしもべ、ヤコブの兄弟ユダから、父なる神にあって愛され、イエス・キリストによって守られている、召された方々へ。
2,あわれみと平安と愛が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
3,愛する者たち。私たちがともにあずかっている救いについて、私はあなたがたに手紙を書こうと心から願っていましたが、聖徒たちにひとたび伝えられた信仰のために戦うよう、あなたがたに勧める手紙を書く必要が生じました。
4,それは、ある者たちが忍び込んできたからです。彼らは不敬虔な者たちで、私たちの神の恵みを放縦に変え、唯一の支配者であり私たちの主であるイエス・キリストを否定しているので、以下のようなさばきにあうと昔から記されています。
5,あなたがたはすべてのことをよく知っていますが、思い起こしてほしいのです。イエスは民をエジプトの地から救い出しましたが、その後、信じなかった者たちを滅ぼされました。
6,またイエスは、自分の領分を守らずに自分のいるべき所を捨てた御使いたちを、大いなる日のさばきのために、永遠の鎖につないで暗闇の下に閉じ込められました。
7,その御使いたちと同じように、ソドムやゴモラ、および周辺の町々も、淫行にふけって不自然な肉欲を追い求めたため、永遠の火の刑罰を受けて見せしめにされています。
8,それにもかかわらず、この人たちは同じように夢想にふけって、肉体を汚し、権威を認めず、栄光ある者たちをののしっています。
9,御使いのかしらミカエルは、モーセのからだについて悪魔と論じて言い争ったとき、ののしってさばきを宣言することはあえてせず、むしろ「主がおまえをとがめてくださるように」と言いました。
10,しかし、この人たちは自分が知りもしないことを悪く言い、わきまえのない動物のように、本能で知るような事柄によって滅びるのです。
11,わざわいだ。彼らはカインの道を行き、利益のためにバラムの迷いに陥り、コラのように背いて滅びます。
12,この人たちは、あなたがたの愛餐のしみです。恐れる心もなく一緒に食事をしますが、自分を養っているだけです。彼らは、風に吹き流される雨無し雲、枯れに枯れて根こそぎにされた、実りなき秋の木、
13,自分の恥を泡立たせる海の荒波、真っ暗な闇が永遠に用意されている、さまよえる星です。
14,アダムから七代目のエノクも、彼らについてこう預言しました。「見よ、主は何万もの聖徒を引き連れて来られる。
15,すべての者にさばきを行い、不敬虔に生きる者たちのすべての不敬虔な行いと、不敬虔な罪人たちが主に逆らって語ったすべての暴言について、皆を罪に定めるためである。」
16,彼らは、ぶつぶつ不満を並べる者たちで、自らの欲望のままに生きています。その口は大げさなことを語り、利益のために人にへつらいます。
17,愛する者たち。あなたがたは、私たちの主イエス・キリストの使徒たちが前もって語ったことばを思い起こしなさい。
18,彼らはあなたがたにこう言いました。「終わりの時には、嘲る者たちが現れて、自分の不敬虔な欲望のままにふるまう。」
19,この人たちは、分裂を引き起こす、生まれつきのままの人間で、御霊を持っていません。
20,しかし、愛する者たち。あなたがたは自分たちの最も聖なる信仰の上に、自分自身を築き上げなさい。聖霊によって祈りなさい。
21,神の愛のうちに自分自身を保ち、永遠のいのちに導く、私たちの主イエス・キリストのあわれみを待ち望みなさい。
22,ある人々が疑いを抱くなら、その人たちをあわれみなさい。
23,ほかの人たちは、火の中からつかみ出して救いなさい。また、ほかの人たちは、肉によって汚された下着さえ忌み嫌い、神を恐れつつあわれみなさい。
24,あなたがたを、つまずかないように守ることができ、傷のない者として、大きな喜びとともに栄光の御前に立たせることができる方、
25,私たちの救い主である唯一の神に、私たちの主イエス・キリストを通して、栄光、威厳、支配、権威が、永遠の昔も今も、世々限りなくありますように。アーメン。

2018年10月25日木曜日

3ヨハネ

ヨハネの手紙 第三
1,長老から、愛するガイオへ。私はあなたを本当に愛しています。
2,愛する者よ。あなたのたましいが幸いを得ているように、あなたがすべての点で幸いを得、また健康であるように祈ります。
3,兄弟たちがやって来ては、あなたが真理に歩んでいることを証ししてくれるので、私は大いに喜んでいます。実際、あなたは真理のうちに歩んでいます。
4,私にとって、自分の子どもたちが真理のうちに歩んでいることを聞くこと以上の大きな喜びはありません。
5,愛する者よ。あなたは、兄弟たちのための、それもよそから来た人たちのための働きを忠実に行っています。
6,彼らは教会の集まりで、あなたの愛について証ししました。あなたが彼らを、神にふさわしい仕方で送り出してくれるなら、それは立派な行いです。
7,彼らは御名のために、異邦人からは何も受けずに出て行ったのです。
8,私たちはこのような人々を受け入れるべきです。そうすれば、私たちは真理のために働く同労者となれます。
9,私は教会に少しばかり書き送りましたが、彼らの中でかしらになりたがっているディオテレペスが、私たちを受け入れません。
10,ですから、私が行ったなら、彼のしている行為を指摘するつもりです。彼は意地悪なことばで私たちをののしっています。それでも満足せず、兄弟たちを受け入れないばかりか、受け入れたいと思う人たちの邪魔をし、教会から追い出しています。
11,愛する者よ。悪を見習わないで、善を見習いなさい。善を行う者は神から出た者であり、悪を行う者は神を見たことがない者です。
12,デメテリオについては、すべての人たちが、また真理そのものが証ししています。私たちも証しします。私たちの証しが真実であることは、あなたも知っています。
13,あなたに書き送るべきことがたくさんありますが、墨と筆で書きたくありません。
14,近いうちにあなたに会いたいと思います。そうしたら、直接話し合いましょう。
15,平安があなたにありますように。友人たちが、あなたによろしくと言っています。そちらの友人たち一人ひとりによろしく伝えてください。

2018年10月24日水曜日

2ヨハネ

ヨハネの手紙 第二
1,長老から、選ばれた婦人とその子どもたちへ。私はあなたがたを本当に愛しています。私だけでなく、真理を知っている人々はみな、愛しています。
2,真理は私たちのうちにとどまり、いつまでも私たちとともにあるからです。
3,父なる神と、その御父の子イエス・キリストから、恵みとあわれみと平安が、真理と愛のうちに、私たちとともにありますように。
4,御父から私たちが受けた命令のとおりに、真理のうちを歩んでいる人たちが、あなたの子どもたちの中にいるのを知って、私は大いに喜んでいます。
5,そこで婦人よ、今あなたにお願いします。それは、新しい命令としてあなたに書くのではなく、私たちが初めから持っていた命令です。私たちは互いに愛し合いましょう。
6,私たちが御父の命令にしたがって歩むこと、それが愛です。あなたがたが初めから聞いているように、愛のうちを歩むこと、それが命令です。
7,こう命じるのは、人を惑わす者たち、イエス・キリストが人となって来られたことを告白しない者たちが、大勢世に出て来たからです。こういう者は惑わす者であり、反キリストです。
8,気をつけて、私たちが労して得たものを失わないように、むしろ豊かな報いを受けられるようにしなさい。
9,だれでも、「先を行って」キリストの教えにとどまらない者は、神を持っていません。その教えにとどまる者こそ、御父も御子も持っています。
10,あなたがたのところに来る人で、この教えを携えていない者は、家に受け入れてはいけません。あいさつのことばをかけてもいけません。
11,そういう人にあいさつすれば、その悪い行いをともにすることになります。
12,あなたがたにはたくさん書くべきことがありますが、紙と墨ではしたくありません。私たちの喜びが満ちあふれるために、あなたがたのところに行って、直接話したいと思います。
13,選ばれたあなたの姉妹の子どもたちが、あなたによろしくと言っています。

2018年10月23日火曜日

1ヨハネ5

ヨハネの手紙 第一
5章
1,イエスがキリストであると信じる者はみな、神から生まれたのです。生んでくださった方を愛する者はみな、その方から生まれた者も愛します。
2,このことから分かるように、神を愛し、その命令を守るときはいつでも、私たちは神の子どもたちを愛するのです。
3,神の命令を守ること、それが、神を愛することです。神の命令は重荷とはなりません。
4,神から生まれた者はみな、世に勝つからです。私たちの信仰、これこそ、世に打ち勝った勝利です。
5,世に勝つ者とはだれでしょう。イエスを神の御子と信じる者ではありませんか。
6,この方は、水と血によって来られた方、イエス・キリストです。水によるだけではなく、水と血によって来られました。御霊はこのことを証しする方です。御霊は真理だからです。
7,三つのものが証しをします。
8,御霊と水と血です。この三つは一致しています。
9,私たちが人の証しを受け入れるのであれば、神の証しはそれにまさるものです。御子について証しされたことが、神の証しなのですから。
10,神の御子を信じる者は、その証しを自分のうちに持っています。神を信じない者は、神を偽り者としています。神が御子について証しされた証言を信じていないからです。
11,その証しとは、神が私たちに永遠のいのちを与えてくださったということ、そして、そのいのちが御子のうちにあるということです。
12,御子を持つ者はいのちを持っており、神の御子を持たない者はいのちを持っていません。
13,神の御子の名を信じているあなたがたに、これらのことを書いたのは、永遠のいのちを持っていることを、あなたがたに分からせるためです。
14,何事でも神のみこころにしたがって願うなら、神は聞いてくださるということ、これこそ神に対して私たちが抱いている確信です。
15,私たちが願うことは何でも神が聞いてくださると分かるなら、私たちは、神に願い求めたことをすでに手にしていると分かります。
16,だれでも、兄弟が死に至らない罪を犯しているのを見たなら、神に求めなさい。そうすれば、神はその人にいのちを与えてくださいます。これは、死に至らない罪を犯している人たちの場合です。しかし、死に至る罪があります。これについては、願うようにとは言いません。
17,不義はすべて罪ですが、死に至らない罪もあります。
18,神から生まれた者はみな罪を犯さないこと、神から生まれた方がその人を守っておられ、悪い者はその人に触れることができないことを、私たちは知っています。
19,私たちは神に属していますが、世全体は悪い者の支配下にあることを、私たちは知っています。
20,また、神の御子が来て、真実な方を知る理解力を私たちに与えてくださったことも、知っています。私たちは真実な方のうちに、その御子イエス・キリストのうちにいるのです。この方こそ、まことの神、永遠のいのちです。
21,子どもたち、偶像から自分を守りなさい。

2018年10月22日月曜日

1ヨハネ4

ヨハネの手紙 第一
4章
1,愛する者たち、霊をすべて信じてはいけません。偽預言者がたくさん世に出て来たので、その霊が神からのものかどうか、吟味しなさい。
2,神からの霊は、このようにして分かります。人となって来られたイエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです。
3,イエスを告白しない霊はみな、神からのものではありません。それは反キリストの霊です。あなたがたはそれが来ることを聞いていましたが、今すでに世に来ているのです。
4,子どもたち。あなたがたは神から出た者であり、彼らに勝ちました。あなたがたのうちにおられる方は、この世にいる者よりも偉大だからです。
5,彼らはこの世の者です。ですから、世のことを話し、世も彼らの言うことを聞きます。
6,私たちは神から出た者です。神を知っている者は私たちの言うことを聞き、神から出ていない者は私たちの言うことを聞きません。それによって私たちは、真理の霊と偽りの霊を見分けます。
7,愛する者たち。私たちは互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。愛がある者はみな神から生まれ、神を知っています。
8,愛のない者は神を知りません。神は愛だからです。
9,神はそのひとり子を世に遣わし、その方によって私たちにいのちを得させてくださいました。それによって神の愛が私たちに示されたのです。
10,私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、宥めのささげ物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。
11,愛する者たち。神がこれほどまでに私たちを愛してくださったのなら、私たちもまた、互いに愛し合うべきです。
12,いまだかつて神を見た者はいません。私たちが互いに愛し合うなら、神は私たちのうちにとどまり、神の愛が私たちのうちに全うされるのです。
13,神が私たちに御霊を与えてくださったことによって、私たちが神のうちにとどまり、神も私たちのうちにとどまっておられることが分かります。
14,私たちは、御父が御子を世の救い主として遣わされたのを見て、その証しをしています。
15,だれでも、イエスが神の御子であると告白するなら、神はその人のうちにとどまり、その人も神のうちにとどまっています。
16,私たちは自分たちに対する神の愛を知り、また信じています。神は愛です。愛のうちにとどまる人は神のうちにとどまり、神もその人のうちにとどまっておられます。
17,こうして、愛が私たちにあって全うされました。ですから、私たちはさばきの日に確信を持つことができます。この世において、私たちもキリストと同じようであるからです。
18,愛には恐れがありません。全き愛は恐れを締め出します。恐れには罰が伴い、恐れる者は、愛において全きものとなっていないのです。
19,私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです。
20,神を愛すると言いながら兄弟を憎んでいるなら、その人は偽り者です。目に見える兄弟を愛していない者に、目に見えない神を愛することはできません。
21,神を愛する者は兄弟も愛すべきです。私たちはこの命令を神から受けています。

2018年10月21日日曜日

1ヨハネ3

ヨハネの手紙 第一
3章
1,私たちが神の子どもと呼ばれるために、御父がどんなにすばらしい愛を与えてくださったかを、考えなさい。事実、私たちは神の子どもです。世が私たちを知らないのは、御父を知らないからです。
2,愛する者たち、私たちは今すでに神の子どもです。やがてどのようになるのか、まだ明らかにされていません。しかし、私たちは、キリストが現れたときに、キリストに似た者になることは知っています。キリストをありのままに見るからです。
3,キリストにこの望みを置いている者はみな、キリストが清い方であるように、自分を清くします。
4,罪を犯している者はみな、律法に違反しています。罪とは律法に違反することです。
5,あなたがたが知っているとおり、キリストは罪を取り除くために現れたのであり、この方のうちに罪はありません。
6,キリストにとどまる者はだれも、罪を犯しません。罪を犯す者はだれも、キリストを見たこともなく、知ってもいません。
7,幼子たち、だれにも惑わされてはいけません。義を行う者は、キリストが正しい方であるように、正しい人です。
8,罪を犯している者は、悪魔から出た者です。悪魔は初めから罪を犯しているからです。その悪魔のわざを打ち破るために、神の御子が現れました。
9,神から生まれた者はだれも、罪を犯しません。神の種がその人のうちにとどまっているからです。その人は神から生まれたので、罪を犯すことができないのです。
10,このことによって、神の子どもと悪魔の子どもの区別がはっきりします。義を行わない者はだれであれ、神から出た者ではありません。兄弟を愛さない者もそうです。
11,互いに愛し合うべきであること、それが、あなたがたが初めから聞いている使信です。
12,カインのようになってはいけません。彼は悪い者から出た者で、自分の兄弟を殺しました。なぜ殺したのでしょうか。自分の行いが悪く、兄弟の行いが正しかったからです。
13,兄弟たち。世があなたがたを憎んでも、驚いてはいけません。
14,私たちは、自分が死からいのちに移ったことを知っています。兄弟を愛しているからです。愛さない者は死のうちにとどまっています。
15,兄弟を憎む者はみな、人殺しです。あなたがたが知っているように、だれでも人を殺す者に、永遠のいのちがとどまることはありません。
16,キリストは私たちのために、ご自分のいのちを捨ててくださいました。それによって私たちに愛が分かったのです。ですから、私たちも兄弟のために、いのちを捨てるべきです。
17,この世の財を持ちながら、自分の兄弟が困っているのを見ても、その人に対してあわれみの心を閉ざすような者に、どうして神の愛がとどまっているでしょうか。
18,子どもたち。私たちは、ことばや口先だけではなく、行いと真実をもって愛しましょう。
19,そうすることによって、私たちは自分が真理に属していることを知り、神の御前に心安らかでいられます。
20,たとえ自分の心が責めたとしても、安らかでいられます。神は私たちの心よりも大きな方であり、すべてをご存じだからです。
21,愛する者たち。自分の心が責めないなら、私たちは神の御前に確信を持つことができます。
22,そして、求めるものを何でも神からいただくことができます。私たちが神の命令を守り、神に喜ばれることを行っているからです。
23,私たちが御子イエス・キリストの名を信じ、キリストが命じられたとおりに互いに愛し合うこと、それが神の命令です。
24,神の命令を守る者は神のうちにとどまり、神もまた、その人のうちにとどまります。神が私たちのうちにとどまっておられることは、神が私たちに与えてくださった御霊によって分かります。

2018年10月20日土曜日

1ヨハネ2

ヨハネの手紙 第一
2章
1,私の子どもたち。私がこれらのことを書き送るのは、あなたがたが罪を犯さないようになるためです。しかし、もしだれかが罪を犯したなら、私たちには、御父の前でとりなしてくださる方、義なるイエス・キリストがおられます。
2,この方こそ、私たちの罪のための、いや、私たちの罪だけでなく、世全体の罪のための宥めのささげ物です。
3,もし私たちが神の命令を守っているなら、それによって、自分が神を知っていることが分かります。
4,神を知っていると言いながら、その命令を守っていない人は、偽り者であり、その人のうちに真理はありません。
5,しかし、だれでも神のことばを守っているなら、その人のうちには神の愛が確かに全うされているのです。それによって、自分が神のうちにいることが分かります。
6,神のうちにとどまっていると言う人は、自分もイエスが歩まれたように歩まなければなりません。
7,愛する者たち。私があなたがたに書いているのは、新しい命令ではなく、あなたがたが初めから持っていた古い命令です。その古い命令とは、あなたがたがすでに聞いているみことばです。
8,私は、それを新しい命令として、もう一度あなたがたに書いているのです。それはイエスにおいて真理であり、あなたがたにおいても真理です。闇が消え去り、まことの光がすでに輝いているからです。
9,光の中にいると言いながら自分の兄弟を憎んでいる人は、今でもまだ闇の中にいるのです。
10,自分の兄弟を愛している人は光の中にとどまり、その人のうちにはつまずきがありません。
11,しかし、自分の兄弟を憎んでいる人は闇の中にいて、闇の中を歩み、自分がどこへ行くのかが分かりません。闇が目を見えなくしたからです。
12,子どもたち。私があなたがたに書いているのは、イエスの名によって、あなたがたの罪が赦されたからです。
13,父たち。私があなたがたに書いているのは、初めからおられる方を、あなたがたが知るようになったからです。若者たち。私があなたがたに書いているのは、あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです。
14,幼子たち。私があなたがたに書いてきたのは、あなたがたが御父を知るようになったからです。父たち。私があなたがたに書いてきたのは、初めからおられる方を、あなたがたが知るようになったからです。若者たち。私があなたがたに書いてきたのは、あなたがたが強い者であり、あなたがたのうちに神のことばがとどまり、悪い者に打ち勝ったからです。
15,あなたがたは世も世にあるものも、愛してはいけません。もしだれかが世を愛しているなら、その人のうちに御父の愛はありません。
16,すべて世にあるもの、すなわち、肉の欲、目の欲、暮らし向きの自慢は、御父から出るものではなく、世から出るものだからです。
17,世と、世の欲は過ぎ去ります。しかし、神のみこころを行う者は永遠に生き続けます。
18,幼子たち、今は終わりの時です。反キリストが来るとあなたがたが聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現れています。それによって、今が終わりの時であると分かります。
19,彼らは私たちの中から出て行きましたが、もともと私たちの仲間ではなかったのです。もし仲間であったなら、私たちのもとに、とどまっていたでしょう。しかし、出て行ったのは、彼らがみな私たちの仲間でなかったことが明らかにされるためだったのです。
20,あなたがたには聖なる方からの注ぎの油があるので、みな真理を知っています。
21,私がこのように書いてきたのは、あなたがたが真理を知らないからではなく、真理を知っているからです。また、偽りはすべて、真理から出ていないからです。
22,偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する者でなくてだれでしょう。御父と御子を否定する者、それが反キリストです。
23,だれでも御子を否定する者は御父を持たず、御子を告白する者は御父も持っているのです。
24,あなたがたは、初めから聞いていることを自分のうちにとどまらせなさい。もし初めから聞いていることがとどまっているなら、あなたがたも御子と御父のうちにとどまります。
25,これこそ、御子が私たちに約束してくださったもの、永遠のいのちです。
26,私はあなたがたを惑わす者たちについて、以上のことを書いてきました。
27,しかし、あなたがたのうちには、御子から受けた注ぎの油がとどまっているので、だれかに教えてもらう必要はありません。その注ぎの油が、すべてについてあなたがたに教えてくれます。それは真理であって偽りではありませんから、あなたがたは教えられたとおり、御子のうちにとどまりなさい。
28,さあ、子どもたち、キリストのうちにとどまりなさい。そうすれば、キリストが現れるとき、私たちは確信を持つことができ、来臨のときに御前で恥じることはありません。
29,あなたがたは、神が正しい方であると知っているなら、義を行う者もみな神から生まれたことが分かるはずです。

2018年10月19日金曜日

1ヨハネ1

ヨハネの手紙 第一
1章
1,初めからあったもの、私たちが聞いたもの、自分の目で見たもの、じっと見つめ、自分の手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて。
2,このいのちが現れました。御父とともにあり、私たちに現れたこの永遠のいのちを、私たちは見たので証しして、あなたがたに伝えます。
3,私たちが見たこと、聞いたことを、あなたがたにも伝えます。あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わりとは、御父また御子イエス・キリストとの交わりです。
4,これらのことを書き送るのは、私たちの喜びが満ちあふれるためです。
5,私たちがキリストから聞き、あなたがたに伝える使信は、神は光であり、神には闇が全くないということです。
6,もし私たちが、神と交わりがあると言いながら、闇の中を歩んでいるなら、私たちは偽りを言っているのであり、真理を行っていません。
7,もし私たちが、神が光の中におられるように、光の中を歩んでいるなら、互いに交わりを持ち、御子イエスの血がすべての罪から私たちをきよめてくださいます。
8,もし自分には罪がないと言うなら、私たちは自分自身を欺いており、私たちのうちに真理はありません。
9,もし私たちが自分の罪を告白するなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、私たちをすべての不義からきよめてくださいます。
10,もし罪を犯したことがないと言うなら、私たちは神を偽り者とすることになり、私たちのうちに神のことばはありません。

2018年10月18日木曜日

マタイ28

マタイの福音書

28章
1,さて、安息日が終わって週の初めの日の明け方、マグダラのマリアともう一人のマリアが墓を見に行った。
2,すると見よ、大きな地震が起こった。主の使いが天から降りて来て石をわきに転がし、その上に座ったからである。
3,その姿は稲妻のようで、衣は雪のように白かった。
4,その恐ろしさに番兵たちは震え上がり、死人のようになった。
5,御使いは女たちに言った。「あなたがたは、恐れることはありません。十字架につけられたイエスを捜しているのは分かっています。
6,ここにはおられません。前から言っておられたとおり、よみがえられたのです。さあ、納められていた場所を見なさい。
7,そして、急いで行って弟子たちに伝えなさい。『イエスは死人の中からよみがえられました。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれます。そこでお会いできます』と。いいですか、私は確かにあなたがたに伝えました。」
8,彼女たちは恐ろしくはあったが大いに喜んで、急いで墓から立ち去り、弟子たちに知らせようと走って行った。
9,すると見よ、イエスが「おはよう」と言って彼女たちの前に現れた。彼女たちは近寄ってその足を抱き、イエスを拝した。
10,イエスは言われた。「恐れることはありません。行って、わたしの兄弟たちに、ガリラヤに行くように言いなさい。そこでわたしに会えます。」
11,彼女たちが行き着かないうちに、番兵たちが何人か都に戻って、起こったことをすべて祭司長たちに報告した。
12,そこで祭司長たちは長老たちとともに集まって協議し、兵士たちに多額の金を与えて、
13,こう言った。「『弟子たちが夜やって来て、われわれが眠っている間にイエスを盗んで行った』と言いなさい。
14,もしこのことが総督の耳に入っても、私たちがうまく説得して、あなたがたには心配をかけないようにするから。」
15,そこで、彼らは金をもらって、言われたとおりにした。それで、この話は今日までユダヤ人の間に広まっている。
16,さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示された山に登った。
17,そしてイエスに会って礼拝した。ただし、疑う者たちもいた。
18,イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても地においても、すべての権威が与えられています。
19,ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、
20,わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」

2018年10月17日水曜日

マタイ27:32-66

マタイの福音書
27章
32,兵士たちが出て行くと、シモンという名のクレネ人に出会った。彼らはこの人に、イエスの十字架を無理やり背負わせた。
33,ゴルゴタと呼ばれている場所、すなわち「どくろの場所」に来ると、
34,彼らはイエスに、苦みを混ぜたぶどう酒を飲ませようとした。イエスはそれをなめただけで、飲もうとはされなかった。
35,彼らはイエスを十字架につけてから、くじを引いてその衣を分けた。
36,それから腰を下ろし、そこでイエスを見張っていた。
37,彼らは、「これはユダヤ人の王イエスである」と書かれた罪状書きをイエスの頭の上に掲げた。
38,そのとき、イエスと一緒に二人の強盗が、一人は右に、一人は左に、十字架につけられていた。
39,通りすがりの人たちは、頭を振りながらイエスをののしった。
40,「神殿を壊して三日で建てる人よ、もしおまえが神の子なら自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い。」
41,同じように祭司長たちも、律法学者たち、長老たちと一緒にイエスを嘲って言った。
42,「他人は救ったが、自分は救えない。彼はイスラエルの王だ。今、十字架から降りてもらおう。そうすれば信じよう。
43,彼は神に拠り頼んでいる。神のお気に入りなら、今、救い出してもらえ。『わたしは神の子だ』と言っているのだから。」
44,イエスと一緒に十字架につけられた強盗たちも、同じようにイエスをののしった。
45,さて、十二時から午後三時まで闇が全地をおおった。
46,三時ごろ、イエスは大声で叫ばれた。「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」これは、「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
47,そこに立っていた人たちの何人かが、これを聞いて言った。「この人はエリヤを呼んでいる。」
48,そのうちの一人がすぐに駆け寄り、海綿を取ってそれに酸いぶどう酒を含ませ、葦の棒に付けてイエスに飲ませようとした。
49,ほかの者たちは「待て。エリヤが救いに来るか見てみよう」と言った。
50,しかし、イエスは再び大声で叫んで霊を渡された。
51,すると見よ、神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。地が揺れ動き、岩が裂け、
52,墓が開いて、眠りについていた多くの聖なる人々のからだが生き返った。
53,彼らはイエスの復活の後で、墓から出て来て聖なる都に入り、多くの人に現れた。
54,百人隊長や一緒にイエスを見張っていた者たちは、地震やいろいろな出来事を見て、非常に恐れて言った。「この方は本当に神の子であった。」
55,また、そこには大勢の女たちがいて、遠くから見ていた。ガリラヤからイエスについて来て仕えていた人たちである。
56,その中にはマグダラのマリア、ヤコブとヨセフの母マリア、ゼベダイの子たちの母がいた。
57,夕方になり、アリマタヤ出身で金持ちの、ヨセフという名の人が来た。彼自身もイエスの弟子になっていた。
58,この人がピラトのところに行って、イエスのからだの下げ渡しを願い出た。そこでピラトは渡すように命じた。
59,ヨセフはからだを受け取ると、きれいな亜麻布に包み、
60,岩を掘って造った自分の新しい墓に納めた。そして墓の入り口に大きな石を転がしておいて、立ち去った。
61,マグダラのマリアともう一人のマリアはそこにいて、墓の方を向いて座っていた。
62,明くる日、すなわち、備え日の翌日、祭司長たちとパリサイ人たちはピラトのところに集まって、
63,こう言った。「閣下。人を惑わすあの男がまだ生きていたとき、『わたしは三日後によみがえる』と言っていたのを、私たちは思い出しました。
64,ですから、三日目まで墓の番をするように命じてください。そうでないと弟子たちが来て、彼を盗み出し、『死人の中からよみがえった』と民に言うかもしれません。そうなると、この惑わしのほうが、前の惑わしよりもひどいものになります。」
65,ピラトは彼らに言った。「番兵を出してやろう。行って、できるだけしっかりと番をするがよい。」
66,そこで彼らは行って番兵たちとともに石に封印をし、墓の番をした。

2018年10月16日火曜日

マタイ27:1-31

マタイの福音書
27章
1,さて夜が明けると、祭司長たちと民の長老たちは全員で、イエスを死刑にするために協議した。
2,そしてイエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。
3,そのころ、イエスを売ったユダはイエスが死刑に定められたのを知って後悔し、銀貨三十枚を祭司長たちと長老たちに返して、言った。
4,「私は無実の人の血を売って罪を犯しました。」しかし、彼らは言った。「われわれの知ったことか。自分で始末することだ。」
5,そこで、彼は銀貨を神殿に投げ込んで立ち去った。そして出て行って首をつった。
6,祭司長たちは銀貨を取って、言った。「これは血の代価だから、神殿の金庫に入れることは許されない。」
7,そこで彼らは相談し、その金で陶器師の畑を買って、異国人のための墓地にした。
8,このため、その畑は今日まで血の畑と呼ばれている。
9,そのとき、預言者エレミヤを通して語られたことが成就した。「彼らは銀貨三十枚を取った。イスラエルの子らに値積もりされた人の価である。
10,主が私に命じられたように、彼らはその金を払って陶器師の畑を買い取った。」
11,さて、イエスは総督の前に立たれた。総督はイエスに尋ねた。「あなたはユダヤ人の王なのか。」イエスは言われた。「あなたがそう言っています。」
12,しかし、祭司長たちや長老たちが訴えている間は、何もお答えにならなかった。
13,そのとき、ピラトはイエスに言った。「あんなにも、あなたに不利な証言をしているのが聞こえないのか。」
14,それでもイエスは、どのような訴えに対しても一言もお答えにならなかった。それには総督も非常に驚いた。
15,ところで、総督は祭りのたびに、群衆のため彼らが望む囚人を一人釈放することにしていた。
16,そのころ、バラバ・イエスという、名の知れた囚人が捕らえられていた。
17,それで、人々が集まったとき、ピラトは言った。「おまえたちはだれを釈放してほしいのか。バラバ・イエスか、それともキリストと呼ばれているイエスか。」
18,ピラトは、彼らがねたみからイエスを引き渡したことを知っていたのである。
19,ピラトが裁判の席に着いているときに、彼の妻が彼のもとに人を遣わして言った。「あの正しい人と関わらないでください。あの人のことで、私は今日、夢でたいへん苦しい目にあいましたから。」
20,しかし祭司長たちと長老たちは、バラバの釈放を要求してイエスは殺すよう、群衆を説得した。
21,総督は彼らに言った。「おまえたちは二人のうちどちらを釈放してほしいのか。」彼らは言った。「バラバだ。」
22,ピラトは彼らに言った。「では、キリストと呼ばれているイエスを私はどのようにしようか。」彼らはみな言った。「十字架につけろ。」
23,ピラトは言った。「あの人がどんな悪いことをしたのか。」しかし、彼らはますます激しく叫び続けた。「十字架につけろ。」
24,ピラトは、語ることが何の役にも立たず、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の目の前で手を洗って言った。「この人の血について私には責任がない。おまえたちで始末するがよい。」
25,すると、民はみな答えた。「その人の血は私たちや私たちの子どもらの上に。」
26,そこでピラトは彼らのためにバラバを釈放し、イエスはむちで打ってから、十字架につけるために引き渡した。
27,それから、総督の兵士たちはイエスを総督官邸の中に連れて行き、イエスの周りに全部隊を集めた。
28,そしてイエスが着ていた物を脱がせて、緋色のマントを着せた。
29,それから彼らは茨で冠を編んでイエスの頭に置き、右手に葦の棒を持たせた。そしてイエスの前にひざまずき、「ユダヤ人の王様、万歳」と言って、からかった。
30,またイエスに唾をかけ、葦の棒を取り上げて頭をたたいた。
31,こうしてイエスをからかってから、マントを脱がせて元の衣を着せ、十字架につけるために連れ出した。

2018年10月15日月曜日

マタイ26:55-75

マタイの福音書
26章
55,また、そのとき群衆に言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってわたしを捕らえに来たのですか。わたしは毎日、宮で座って教えていたのに、あなたがたはわたしを捕らえませんでした。
56,しかし、このすべてのことが起こったのは、預言者たちの書が成就するためです。」そのとき、弟子たちはみなイエスを見捨てて逃げてしまった。
57,人々はイエスを捕らえると、大祭司カヤパのところに連れて行った。そこには律法学者たち、長老たちが集まっていた。
58,ペテロは、遠くからイエスの後について、大祭司の家の中庭まで行った。そして中に入り、成り行きを見ようと下役たちと一緒に座った。
59,さて、祭司長たちと最高法院全体は、イエスを死刑にするためにイエスに不利な偽証を得ようとした。
60,多くの偽証人が出て来たが、証拠は得られなかった。しかし、最後に二人の者が進み出て、
61,こう言った。「この人は、『わたしは神の神殿を壊して、それを三日で建て直すことができる』と言いました。」
62,そこで大祭司が立ち上がり、イエスに言った。「何も答えないのか。この人たちがおまえに不利な証言をしているのは、どういうことか。」
63,しかし、イエスは黙っておられた。そこで大祭司はイエスに言った。「私は生ける神によっておまえに命じる。おまえは神の子キリストなのか、答えよ。」
64,イエスは彼に言われた。「あなたが言ったとおりです。しかし、わたしはあなたがたに言います。あなたがたは今から後に、人の子が力ある方の右の座に着き、そして天の雲とともに来るのを見ることになります。」
65,すると、大祭司は自分の衣を引き裂いて言った。「この男は神を冒瀆した。なぜこれ以上、証人が必要か。なんと、あなたがたは今、神を冒瀆することばを聞いたのだ。
66,どう思うか。」すると彼らは「彼は死に値する」と答えた。
67,それから彼らはイエスの顔に唾をかけ、拳で殴った。また、ある者たちはイエスを平手で打って、
68,「当ててみろ、キリスト。おまえを打ったのはだれだ」と言った。
69,ペテロは外の中庭に座っていた。すると召使いの女が一人近づいて来て言った。「あなたもガリラヤ人イエスと一緒にいましたね。」
70,ペテロは皆の前で否定し、「何を言っているのか、私には分からない」と言った。
71,そして入り口まで出て行くと、別の召使いの女が彼を見て、そこにいる人たちに言った。「この人はナザレ人イエスと一緒にいました。」
72,ペテロは誓って、「そんな人は知らない」と再び否定した。
73,しばらくすると、立っていた人たちがペテロに近寄って来て言った。「確かに、あなたもあの人たちの仲間だ。ことばのなまりで分かる。」
74,するとペテロは、噓ならのろわれてもよいと誓い始め、「そんな人は知らない」と言った。すると、すぐに鶏が鳴いた。
75,ペテロは、「鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います」と言われたイエスのことばを思い出した。そして、外に出て行って激しく泣いた。

2018年10月14日日曜日

マタイ26:20-54

マタイの福音書
26章
20,夕方になって、イエスは十二人と一緒に食卓に着かれた。
21,皆が食事をしているとき、イエスは言われた。「まことに、あなたがたに言います。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ります。」
22,弟子たちはたいへん悲しんで、一人ひとりイエスに「主よ、まさか私ではないでしょう」と言い始めた。
23,イエスは答えられた。「わたしと一緒に手を鉢に浸した者がわたしを裏切ります。
24,人の子は、自分について書かれているとおりに去って行きます。しかし、人の子を裏切るその人はわざわいです。そういう人は、生まれて来なければよかったのです。」
25,すると、イエスを裏切ろうとしていたユダが「先生、まさか私ではないでしょう」と言った。イエスは彼に「いや、そうだ」と言われた。
26,また、一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、神をほめたたえてこれを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取って食べなさい。これはわたしのからだです。」
27,また、杯を取り、感謝の祈りをささげた後、こう言って彼らにお与えになった。「みな、この杯から飲みなさい。
28,これは多くの人のために、罪の赦しのために流される、わたしの契約の血です。
29,わたしはあなたがたに言います。今から後、わたしの父の御国であなたがたと新しく飲むその日まで、わたしがぶどうの実からできた物を飲むことは決してありません。」
30,そして、彼らは賛美の歌を歌ってからオリーブ山へ出かけた。
31,そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたはみな、今夜わたしにつまずきます。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散らされる』と書いてあるからです。
32,しかしわたしは、よみがえった後、あなたがたより先にガリラヤへ行きます。」
33,すると、ペテロがイエスに答えた。「たとえ皆があなたにつまずいても、私は決してつまずきません。」
34,イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに言います。あなたは今夜、鶏が鳴く前に三度わたしを知らないと言います。」
35,ペテロは言った。「たとえ、あなたと一緒に死ななければならないとしても、あなたを知らないなどとは決して申しません。」弟子たちはみな同じように言った。
36,それから、イエスは弟子たちと一緒にゲツセマネという場所に来て、彼らに「わたしがあそこに行って祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。
37,そして、ペテロとゼベダイの子二人を一緒に連れて行かれたが、イエスは悲しみもだえ始められた。
38,そのとき、イエスは彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここにいて、わたしと一緒に目を覚ましていなさい。」
39,それからイエスは少し進んで行って、ひれ伏して祈られた。「わが父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしが望むようにではなく、あなたが望まれるままに、なさってください。」
40,それから、イエスは弟子たちのところに戻って来て、彼らが眠っているのを見、ペテロに言われた。「あなたがたはこのように、一時間でも、わたしとともに目を覚ましていられなかったのですか。
41,誘惑に陥らないように、目を覚まして祈っていなさい。霊は燃えていても肉は弱いのです。」
42,イエスは再び二度目に離れて行って、「わが父よ。わたしが飲まなければこの杯が過ぎ去らないのであれば、あなたのみこころがなりますように」と祈られた。
43,イエスが再び戻ってご覧になると、弟子たちは眠っていた。まぶたが重くなっていたのである。
44,イエスは、彼らを残して再び離れて行き、もう一度同じことばで三度目の祈りをされた。
45,それから、イエスは弟子たちのところに来て言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。見なさい。時が来ました。人の子は罪人たちの手に渡されます。
46,立ちなさい。さあ、行こう。見なさい。わたしを裏切る者が近くに来ています。」
47,イエスがまだ話しておられるうちに、見よ、十二人の一人のユダがやって来た。祭司長たちや民の長老たちから差し向けられ、剣や棒を手にした大勢の群衆も一緒であった。
48,イエスを裏切ろうとしていた者は彼らと合図を決め、「私が口づけをするのが、その人だ。その人を捕まえるのだ」と言っておいた。
49,それで彼はすぐにイエスに近づき、「先生、こんばんは」と言って口づけした。
50,イエスは彼に「友よ、あなたがしようとしていることをしなさい」と言われた。そのとき人々は近寄り、イエスに手をかけて捕らえた。
51,すると、イエスと一緒にいた者たちの一人が、見よ、手を伸ばして剣を抜き、大祭司のしもべに切りかかり、その耳を切り落とした。
52,そのとき、イエスは彼に言われた。「剣をもとに収めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます。
53,それとも、わたしが父にお願いして、十二軍団よりも多くの御使いを、今すぐわたしの配下に置いていただくことが、できないと思うのですか。
54,しかし、それでは、こうならなければならないと書いてある聖書が、どのようにして成就するのでしょう。」

2018年10月13日土曜日

マタイ26:1-19

マタイの福音書
26章
1,イエスはこれらのことばをすべて語り終えると、弟子たちに言われた。
2,「あなたがたも知っているとおり、二日たつと過越の祭りになります。そして、人の子は十字架につけられるために引き渡されます。」
3,そのころ、祭司長たちや民の長老たちはカヤパという大祭司の邸宅に集まり、
4,イエスをだまして捕らえ、殺そうと相談した。
5,彼らは、「祭りの間はやめておこう。民の間に騒ぎが起こるといけない」と話していた。
6,さて、イエスがベタニアで、ツァラアトに冒された人シモンの家におられると、
7,ある女の人が、非常に高価な香油の入った小さな壺を持って、みもとにやって来た。そして、食卓に着いておられたイエスの頭に香油を注いだ。
8,弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「何のために、こんな無駄なことをするのか。
9,この香油なら高く売れて、貧しい人たちに施しができたのに。」
10,イエスはこれを知って彼らに言われた。「なぜこの人を困らせるのですか。わたしに良いことをしてくれました。
11,貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいます。しかし、わたしはいつも一緒にいるわけではありません。
12,この人はこの香油をわたしのからだに注いで、わたしを埋葬する備えをしてくれたのです。
13,まことに、あなたがたに言います。世界中どこでも、この福音が宣べ伝えられるところでは、この人がしたことも、この人の記念として語られます。」
14,そのとき、十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行って、
15,こう言った。「私に何をくれますか。この私が、彼をあなたがたに引き渡しましょう。」すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。
16,そのときから、ユダはイエスを引き渡す機会を狙っていた。
17,さて、種なしパンの祭りの最初の日に、弟子たちがイエスのところに来て言った。「過越の食事をなさるのに、どこに用意をしましょうか。」
18,イエスは言われた。「都に入り、これこれの人のところに行って言いなさい。『わたしの時が近づいた。あなたのところで弟子たちと一緒に過越を祝いたい、と先生が言っております。』」
19,弟子たちはイエスが命じられたとおりにして、過越の用意をした。

2018年10月12日金曜日

マタイ25:31-46

マタイの福音書
25章
31,人の子は、その栄光を帯びてすべての御使いたちを伴って来るとき、その栄光の座に着きます。
32,そして、すべての国の人々が御前に集められます。人の子は、羊飼いが羊をやぎからより分けるように彼らをより分け、
33,羊を自分の右に、やぎを左に置きます。
34,それから王は右にいる者たちに言います。『さあ、わたしの父に祝福された人たち。世界の基が据えられたときから、あなたがたのために備えられていた御国を受け継ぎなさい。
35,あなたがたはわたしが空腹であったときに食べ物を与え、渇いていたときに飲ませ、旅人であったときに宿を貸し、
36,わたしが裸のときに服を着せ、病気をしたときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからです。』
37,すると、その正しい人たちは答えます。『主よ。いつ私たちはあなたが空腹なのを見て食べさせ、渇いているのを見て飲ませて差し上げたでしょうか。
38,いつ、旅人であるのを見て宿を貸し、裸なのを見て着せて差し上げたでしょうか。
39,いつ私たちは、あなたが病気をしたり牢におられたりするのを見て、お訪ねしたでしょうか。』
40,すると、王は彼らに答えます。『まことに、あなたがたに言います。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、それも最も小さい者たちの一人にしたことは、わたしにしたのです。』
41,それから、王は左にいる者たちにも言います。『のろわれた者ども。わたしから離れ、悪魔とその使いのために用意された永遠の火に入れ。
42,おまえたちはわたしが空腹であったときに食べ物をくれず、渇いていたときに飲ませず、
43,わたしが旅人であったときに宿を貸さず、裸のときに服を着せず、病気のときや牢にいたときに訪ねてくれなかった。』
44,すると、彼らも答えます。『主よ。いつ私たちは、あなたが空腹であったり、渇いていたり、旅人であったり、裸でいたり、病気をしていたり、牢におられたりするのを見て、お世話をしなかったでしょうか。』
45,すると、王は彼らに答えます。『まことに、おまえたちに言う。おまえたちがこの最も小さい者たちの一人にしなかったのは、わたしにしなかったのだ。』
46,こうして、この者たちは永遠の刑罰に入り、正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。」

2018年10月11日木曜日

マタイ25:1-30

マタイの福音書
25章
1,そこで、天の御国は、それぞれともしびを持って花婿を迎えに出る、十人の娘にたとえることができます。
2,そのうちの五人は愚かで、五人は賢かった。
3,愚かな娘たちは、ともしびは持っていたが、油を持って来ていなかった。
4,賢い娘たちは自分のともしびと一緒に、入れ物に油を入れて持っていた。
5,花婿が来るのが遅くなったので、娘たちはみな眠くなり寝入ってしまった。
6,ところが夜中になって、『さあ、花婿だ。迎えに出なさい』と叫ぶ声がした。
7,そこで娘たちはみな起きて、自分のともしびを整えた。
8,愚かな娘たちは賢い娘たちに言った。『私たちのともしびが消えそうなので、あなたがたの油を分けてください。』
9,しかし、賢い娘たちは答えた。『いいえ、分けてあげるにはとても足りません。それより、店に行って自分の分を買ってください。』
10,そこで娘たちが買いに行くと、その間に花婿が来た。用意ができていた娘たちは彼と一緒に婚礼の祝宴に入り、戸が閉じられた。
11,その後で残りの娘たちも来て、『ご主人様、ご主人様、開けてください』と言った。
12,しかし、主人は答えた。『まことに、あなたがたに言います。私はあなたがたを知りません。』
13,ですから、目を覚ましていなさい。その日、その時をあなたがたは知らないのですから。
14,天の御国は、旅に出るにあたり、自分のしもべたちを呼んで財産を預ける人のようです。
15,彼はそれぞれその能力に応じて、一人には五タラント、一人には二タラント、もう一人には一タラントを渡して旅に出かけた。するとすぐに、
16,五タラント預かった者は出て行って、それで商売をし、ほかに五タラントをもうけた。
17,同じように、二タラント預かった者もほかに二タラントをもうけた。
18,一方、一タラント預かった者は出て行って地面に穴を掘り、主人の金を隠した。
19,さて、かなり時がたってから、しもべたちの主人が帰って来て彼らと清算をした。
20,すると、五タラント預かった者が進み出て、もう五タラントを差し出して言った。『ご主人様。私に五タラント預けてくださいましたが、ご覧ください、私はほかに五タラントをもうけました。』
21,主人は彼に言った。『よくやった。良い忠実なしもべだ。おまえはわずかな物に忠実だったから、多くの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ。』
22,二タラントの者も進み出て言った。『ご主人様。私に二タラント預けてくださいましたが、ご覧ください、ほかに二タラントをもうけました。』
23,主人は彼に言った。『よくやった。良い忠実なしもべだ。おまえはわずかな物に忠実だったから、多くの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ。』
24,一タラント預かっていた者も進み出て言った。『ご主人様。あなた様は蒔かなかったところから刈り取り、散らさなかったところからかき集める、厳しい方だと分かっていました。
25,それで私は怖くなり、出て行って、あなた様の一タラントを地の中に隠しておきました。ご覧ください、これがあなた様の物です。』
26,しかし、主人は彼に答えた。『悪い、怠け者のしもべだ。私が蒔かなかったところから刈り取り、散らさなかったところからかき集めると分かっていたというのか。
27,それなら、おまえは私の金を銀行に預けておくべきだった。そうすれば、私が帰って来たとき、私の物を利息とともに返してもらえたのに。
28,だから、そのタラントを彼から取り上げて、十タラント持っている者に与えよ。
29,だれでも持っている者は与えられてもっと豊かになり、持っていない者は持っている物までも取り上げられるのだ。
30,この役に立たないしもべは外の暗闇に追い出せ。そこで泣いて歯ぎしりするのだ。』

2018年10月10日水曜日

マタイ24:23-51

マタイの福音書
24章
23,そのとき、だれかが『見よ、ここにキリストがいる』とか『そこにいる』とか言っても、信じてはいけません。
24,偽キリストたち、偽預言者たちが現れて、できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうと、大きなしるしや不思議を行います。
25,いいですか。わたしはあなたがたに前もって話しました。
26,ですから、たとえだれかが『見よ、キリストは荒野にいる』と言っても、出て行ってはいけません。『見よ、奥の部屋にいる』と言っても、信じてはいけません。
27,人の子の到来は、稲妻が東から出て西にひらめくのと同じようにして実現するのです。
28,死体のあるところには、禿鷹が集まります。
29,そうした苦難の日々の後、ただちに太陽は暗くなり、月は光を放たなくなり、星は天から落ち、天のもろもろの力は揺り動かされます。
30,そのとき、人の子のしるしが天に現れます。そのとき、地のすべての部族は胸をたたいて悲しみ、人の子が天の雲のうちに、偉大な力と栄光とともに来るのを見るのです。
31,人の子は大きなラッパの響きとともに御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで四方から、人の子が選んだ者たちを集めます。
32,いちじくの木から教訓を学びなさい。枝が柔らかになって葉が出て来ると、夏が近いことが分かります。
33,同じように、これらのことをすべて見たら、あなたがたは人の子が戸口まで近づいていることを知りなさい。
34,まことに、あなたがたに言います。これらのことがすべて起こるまでは、この時代が過ぎ去ることは決してありません。
35,天地は消え去ります。しかし、わたしのことばは決して消え去ることがありません。
36,ただし、その日、その時がいつなのかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。
37,人の子の到来はノアの日と同じように実現するのです。
38,洪水前の日々にはノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていました。
39,洪水が来て、すべての人をさらってしまうまで、彼らには分かりませんでした。人の子の到来もそのように実現するのです。
40,そのとき、男が二人畑にいると一人は取られ、一人は残されます。
41,女が二人臼をひいていると一人は取られ、一人は残されます。
42,ですから、目を覚ましていなさい。あなたがたの主が来られるのがいつの日なのか、あなたがたは知らないのですから。
43,次のことは知っておきなさい。泥棒が夜の何時に来るかを知っていたら、家の主人は目を覚ましているでしょうし、自分の家に穴を開けられることはないでしょう。
44,ですから、あなたがたも用心していなさい。人の子は思いがけない時に来るのです。
45,ですから、主人によってその家のしもべたちの上に任命され、食事時に彼らに食事を与える、忠実で賢いしもべとはいったいだれでしょう。
46,主人が帰って来たときに、そのようにしているのを見てもらえるしもべは幸いです。
47,まことに、あなたがたに言います。主人はその人に自分の全財産を任せるようになります。
48,しかし彼が悪いしもべで、『主人の帰りは遅くなる』と心の中で思い、
49,仲間のしもべたちをたたき始め、酒飲みたちと食べたり飲んだりしているなら、
50,そのしもべの主人は、予期していない日、思いがけない時に帰って来て、
51,彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ報いを与えます。しもべはそこで泣いて歯ぎしりするのです。

2018年10月9日火曜日

マタイ24:1-22

マタイの福音書
24章
1,イエスが宮を出て行かれると、弟子たちが近寄って来て、イエスに向かって宮の建物を指し示した。
2,すると、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたはこれらの物すべてを見ているのですか。まことに、あなたがたに言います。ここで、どの石も崩されずに、ほかの石の上に残ることは決してありません。」
3,イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たちがひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのですか。あなたが来られ、世が終わる時のしるしは、どのようなものですか。」
4,そこでイエスは彼らに答えられた。「人に惑わされないように気をつけなさい。
5,わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『私こそキリストだ』と言って、多くの人を惑わします。
6,また、戦争や戦争のうわさを聞くことになりますが、気をつけて、うろたえないようにしなさい。そういうことは必ず起こりますが、まだ終わりではありません。
7,民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、あちこちで飢饉と地震が起こります。
8,しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりなのです。
9,そのとき、人々はあなたがたを苦しみにあわせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。
10,そのとき多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合います。
11,また、偽預言者が大勢現れて、多くの人を惑わします。
12,不法がはびこるので、多くの人の愛が冷えます。
13,しかし、最後まで耐え忍ぶ人は救われます。
14,御国のこの福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての民族に証しされ、それから終わりが来ます。
15,それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす忌まわしいもの』が聖なる所に立っているのを見たら──読者はよく理解せよ──
16,ユダヤにいる人たちは山へ逃げなさい。
17,屋上にいる人は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはいけません。
18,畑にいる人は上着を取りに戻ってはいけません。
19,それらの日、身重の女たちと乳飲み子を持つ女たちは哀れです。
20,あなたがたの逃げるのが冬や安息日にならないように祈りなさい。
21,そのときには、世の始まりから今に至るまでなかったような、また今後も決してないような、大きな苦難があるからです。
22,もしその日数が少なくされないなら、一人も救われないでしょう。しかし、選ばれた者たちのために、その日数は少なくされます。

2018年10月8日月曜日

マタイ23:23-39

マタイの福音書
23章
23,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちはミント、イノンド、クミンの十分の一を納めているが、律法の中ではるかに重要なもの、正義とあわれみと誠実をおろそかにしている。十分の一もおろそかにしてはいけないが、これこそしなければならないことだ。
24,目の見えない案内人たち。ブヨはこして除くのに、らくだは飲み込んでいる。
25,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは杯や皿の外側はきよめるが、内側は強欲と放縦で満ちている。
26,目の見えないパリサイ人。まず、杯の内側をきよめよ。そうすれば外側もきよくなる。
27,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは白く塗った墓のようなものだ。外側は美しく見えても、内側は死人の骨やあらゆる汚れでいっぱいだ。
28,同じように、おまえたちも外側は人に正しく見えても、内側は偽善と不法でいっぱいだ。
29,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは預言者たちの墓を建て、義人たちの記念碑を飾って、
30,こう言う。『もし私たちが先祖の時代に生きていたら、彼らの仲間になって預言者たちの血を流すということはなかっただろう。』
31,こうして、自分たちが預言者を殺した者たちの子らであることを、自らに対して証言している。
32,おまえたちは自分の先祖の罪の升を満たすがよい。
33,蛇よ、まむしの子孫よ。おまえたちは、ゲヘナの刑罰をどうして逃れることができるだろうか。
34,だから、見よ、わたしは預言者、知者、律法学者を遣わすが、おまえたちはそのうちのある者を殺し、十字架につけ、またある者を会堂でむち打ち、町から町へと迫害して回る。
35,それは、義人アベルの血から、神殿と祭壇の間でおまえたちが殺した、バラキヤの子ザカリヤの血まで、地上で流される正しい人の血が、すべておまえたちに降りかかるようになるためだ。
36,まことに、おまえたちに言う。これらの報いはすべて、この時代の上に降りかかる。
37,エルサレム、エルサレム。預言者たちを殺し、自分に遣わされた人たちを石で打つ者よ。わたしは何度、めんどりがひなを翼の下に集めるように、おまえの子らを集めようとしたことか。それなのに、おまえたちはそれを望まなかった。
38,見よ。おまえたちの家は、荒れ果てたまま見捨てられる。
39,わたしはおまえたちに言う。今から後、『祝福あれ、主の御名によって来られる方に』とおまえたちが言う時が来るまで、決しておまえたちがわたしを見ることはない。」

2018年10月7日日曜日

マタイ23:1-22

マタイの福音書
23章
1,そのとき、イエスは群衆と弟子たちに語られた。
2,「律法学者たちやパリサイ人たちはモーセの座に着いています。
3,ですから、彼らがあなたがたに言うことはすべて実行し、守りなさい。しかし、彼らの行いをまねてはいけません。彼らは言うだけで実行しないからです。
4,また彼らは、重くて負いきれない荷を束ねて人々の肩に載せるが、それを動かすのに自分は指一本貸そうともしません。
5,彼らがしている行いはすべて人に見せるためです。彼らは聖句を入れる小箱を大きくしたり、衣の房を長くしたりするのです。
6,宴会では上座を、会堂では上席を好み、
7,広場であいさつされること、人々から先生と呼ばれることが好きです。
8,しかし、あなたがたは先生と呼ばれてはいけません。あなたがたの教師はただ一人で、あなたがたはみな兄弟だからです。
9,あなたがたは地上で、だれかを自分たちの父と呼んではいけません。あなたがたの父はただ一人、天におられる父だけです。
10,また、師と呼ばれてはいけません。あなたがたの師はただ一人、キリストだけです。
11,あなたがたのうちで一番偉い者は皆に仕える者になりなさい。
12,だれでも、自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされます。
13,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは人々の前で天の御国を閉ざしている。おまえたち自身も入らず、入ろうとしている人々も入らせない。
14,※異本に十四節として以下を加えるものもある。〔わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちはやもめの家を食いつぶし、見栄のために長い祈りをしている。だから、おまえたちは人一倍ひどい罰を受けるのだ。〕
15,わざわいだ、偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは一人の改宗者を得るのに海と陸を巡り歩く。そして改宗者ができると、その人を自分より倍も悪いゲヘナの子にするのだ。
16,わざわいだ、目の見えない案内人たち。おまえたちは言っている。『だれでも神殿にかけて誓うのであれば、何の義務もない。しかし、神殿の黄金にかけて誓うのであれば、果たす義務がある。』
17,愚かで目の見えない者たち。黄金と、その黄金を聖なるものにする神殿と、どちらが重要なのか。
18,また、おまえたちは言っている。『だれでも祭壇にかけて誓うのであれば、何の義務もない。しかし、祭壇の上のささげ物にかけて誓うのであれば、果たす義務がある。』
19,目の見えない者たち。ささげ物と、そのささげ物を聖なるものにする祭壇と、どちらが重要なのか。
20,祭壇にかけて誓う者は、祭壇とその上にあるすべてのものにかけて誓っているのだ。
21,また、神殿にかけて誓う者は、神殿とそこに住まわれる方にかけて誓っているのだ。
22,天にかけて誓う者は、神の御座とそこに座しておられる方にかけて誓っているのだ。

2018年10月6日土曜日

マタイ22:23-46

マタイの福音書
22章
23,その日、復活はないと言っているサドカイ人たちが、イエスのところに来て質問した。
24,「先生。モーセは、『もしある人が、子がないままで死んだなら、その弟は兄の妻と結婚して、兄のために子孫を起こさなければならない』と言いました。
25,ところで、私たちの間に七人の兄弟がいました。長男は結婚しましたが死にました。子がいなかったので、その妻を弟に残しました。
26,次男も三男も、そして七人までも同じようになりました。
27,そして最後に、その妻も死にました。
28,では復活の際、彼女は七人のうちのだれの妻になるのでしょうか。彼らはみな、彼女を妻にしたのですが。」
29,イエスは彼らに答えられた。「あなたがたは聖書も神の力も知らないので、思い違いをしています。
30,復活の時には人はめとることも嫁ぐこともなく、天の御使いたちのようです。
31,死人の復活については、神があなたがたにこう語られたのを読んだことがないのですか。
32,『わたしはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。』神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神です。」
33,群衆はこれを聞いて、イエスの教えに驚嘆した。
34,パリサイ人たちはイエスがサドカイ人たちを黙らせたと聞いて、一緒に集まった。
35,そして彼らのうちの一人、律法の専門家がイエスを試そうとして尋ねた。
36,「先生、律法の中でどの戒めが一番重要ですか。」
37,イエスは彼に言われた。「『あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、知性を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。』
38,これが、重要な第一の戒めです。
39,『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という第二の戒めも、それと同じように重要です。
40,この二つの戒めに律法と預言者の全体がかかっているのです。」
41,パリサイ人たちが集まっていたとき、イエスは彼らにお尋ねになった。
42,「あなたがたはキリストについてどう思いますか。彼はだれの子ですか。」彼らはイエスに言った。「ダビデの子です。」
43,イエスは彼らに言われた。「それでは、どうしてダビデは御霊によってキリストを主と呼び、
44,『主は、私の主に言われた。「あなたは、わたしの右の座に着いていなさい。わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまで」』と言っているのですか。
45,ダビデがキリストを主と呼んでいるのなら、どうしてキリストがダビデの子なのでしょう。」
46,するとだれ一人、一言もイエスに答えられなかった。その日から、もうだれも、あえてイエスに質問しようとはしなかった。

2018年10月5日金曜日

マタイ22:1-22

マタイの福音書
22章
1,イエスは彼らに対し、再びたとえをもって話された。
2,「天の御国は、自分の息子のために、結婚の披露宴を催した王にたとえることができます。
3,王は披露宴に招待した客を呼びにしもべたちを遣わしたが、彼らは来ようとしなかった。
4,それで再び、次のように言って別のしもべたちを遣わした。『招待した客にこう言いなさい。「私は食事を用意しました。私の雄牛や肥えた家畜を屠り、何もかも整いました。どうぞ披露宴においでください」と。』
5,ところが彼らは気にもかけず、ある者は自分の畑に、別の者は自分の商売に出て行き、
6,残りの者たちは、王のしもべたちを捕まえて侮辱し、殺してしまった。
7,王は怒って軍隊を送り、その人殺しどもを滅ぼして、彼らの町を焼き払った。
8,それから王はしもべたちに言った。『披露宴の用意はできているが、招待した人たちはふさわしくなかった。
9,だから大通りに行って、出会った人をみな披露宴に招きなさい。』
10,しもべたちは通りに出て行って、良い人でも悪い人でも出会った人をみな集めたので、披露宴は客でいっぱいになった。
11,王が客たちを見ようとして入って来ると、そこに婚礼の礼服を着ていない人が一人いた。
12,王はその人に言った。『友よ。どうして婚礼の礼服を着ないで、ここに入って来たのか。』しかし、彼は黙っていた。
13,そこで、王は召使いたちに言った。『この男の手足を縛って、外の暗闇に放り出せ。この男はそこで泣いて歯ぎしりすることになる。』
14,招かれる人は多いが、選ばれる人は少ないのです。」
15,そのころ、パリサイ人たちは出て来て、どのようにしてイエスをことばの罠にかけようかと相談した。
16,彼らは自分の弟子たちを、ヘロデ党の者たちと一緒にイエスのもとに遣わして、こう言った。「先生。私たちは、あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれにも遠慮しない方だと知っております。あなたは人の顔色を見ないからです。
17,ですから、どう思われるか、お聞かせください。カエサルに税金を納めることは律法にかなっているでしょうか、いないでしょうか。」
18,イエスは彼らの悪意を見抜いて言われた。「なぜわたしを試すのですか、偽善者たち。
19,税として納めるお金を見せなさい。」そこで彼らはデナリ銀貨をイエスのもとに持って来た。
20,イエスは彼らに言われた。「これはだれの肖像と銘ですか。」
21,彼らは「カエサルのです」と言った。そのときイエスは言われた。「それなら、カエサルのものはカエサルに、神のものは神に返しなさい。」
22,彼らはこれを聞いて驚嘆し、イエスを残して立ち去った。

2018年10月4日木曜日

マタイ21:23-46

マタイの福音書
21章
23,それからイエスが宮に入って教えておられると、祭司長たちや民の長老たちがイエスのもとに来て言った。「何の権威によって、これらのことをしているのですか。だれがあなたにその権威を授けたのですか。」
24,イエスは彼らに答えられた。「わたしも一言尋ねましょう。それにあなたがたが答えるなら、わたしも、何の権威によってこれらのことをしているのか言いましょう。
25,ヨハネのバプテスマは、どこから来たものですか。天からですか、それとも人からですか。」すると彼らは論じ合った。「もし天からと言えば、それならなぜヨハネを信じなかったのかと言うだろう。
26,だが、もし人から出たと言えば、群衆が怖い。彼らはみなヨハネを預言者と思っているのだから。」
27,そこで彼らはイエスに「分かりません」と答えた。イエスもまた、彼らにこう言われた。「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに言いません。
28,ところで、あなたがたはどう思いますか。ある人に息子が二人いた。その人は兄のところに来て、『子よ、今日、ぶどう園に行って働いてくれ』と言った。
29,兄は『行きたくありません』と答えたが、後になって思い直し、出かけて行った。
30,その人は弟のところに来て、同じように言った。弟は『行きます、お父さん』と答えたが、行かなかった。
31,二人のうちのどちらが父の願ったとおりにしたでしょうか。」彼らは言った。「兄です。」イエスは彼らに言われた。「まことに、あなたがたに言います。取税人たちや遊女たちが、あなたがたより先に神の国に入ります。
32,なぜなら、ヨハネがあなたがたのところに来て義の道を示したのに、あなたがたは信じず、取税人たちや遊女たちは信じたからです。あなたがたはそれを見ても、後で思い直して信じることをしませんでした。
33,もう一つのたとえを聞きなさい。ある家の主人がいた。彼はぶどう園を造って垣根を巡らし、その中に踏み場を掘り、見張りやぐらを建て、それを農夫たちに貸して旅に出た。
34,収穫の時が近づいたので、主人は自分の収穫を受け取ろうとして、農夫たちのところにしもべたちを遣わした。
35,ところが、農夫たちはそのしもべたちを捕らえて、一人を打ちたたき、一人を殺し、一人を石打ちにした。
36,主人は、前よりも多くの、別のしもべたちを再び遣わしたが、農夫たちは彼らにも同じようにした。
37,その後、主人は『私の息子なら敬ってくれるだろう』と言って、息子を彼らのところに遣わした。
38,すると農夫たちは、その息子を見て、『あれは跡取りだ。さあ、あれを殺して、あれの相続財産を手に入れよう』と話し合った。
39,そして彼を捕らえ、ぶどう園の外に放り出して殺してしまった。
40,ぶどう園の主人が帰って来たら、その農夫たちをどうするでしょうか。」
41,彼らはイエスに言った。「その悪者どもを情け容赦なく滅ぼして、そのぶどう園を、収穫の時が来れば収穫を納める別の農夫たちに貸すでしょう。」
42,イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、聖書に次のようにあるのを読んだことがないのですか。『家を建てる者たちが捨てた石、それが要の石となった。これは主がなさったこと。私たちの目には不思議なことだ。』
43,ですから、わたしは言っておきます。神の国はあなたがたから取り去られ、神の国の実を結ぶ民に与えられます。
44,また、この石の上に落ちる人は粉々に砕かれ、この石が人の上に落ちれば、その人を押しつぶします。」
45,祭司長たちとパリサイ人たちは、イエスのこれらのたとえを聞いたとき、自分たちについて話しておられることに気づいた。
46,それでイエスを捕らえようとしたが、群衆を恐れた。群衆はイエスを預言者と認めていたからである。

2018年10月3日水曜日

マタイ21:1-22

マタイの福音書
21章
1,さて、一行がエルサレムに近づいて、オリーブ山のふもとのベテパゲまで来たそのとき、イエスはこう言って、二人の弟子を遣わされた。
2,「向こうの村へ行きなさい。そうすればすぐに、ろばがつながれていて、一緒に子ろばがいるのに気がつくでしょう。それをほどいて、わたしのところに連れて来なさい。
3,もしだれかが何か言ったら、『主がお入り用なのです』と言いなさい。すぐに渡してくれます。」
4,このことが起こったのは、預言者を通して語られたことが成就するためであった。
5,「娘シオンに言え。『見よ、あなたの王があなたのところに来る。柔和な方で、ろばに乗って。荷ろばの子である、子ろばに乗って。』」
6,そこで弟子たちは行って、イエスが命じられたとおりにし、
7,ろばと子ろばを連れて来て、自分たちの上着をその上に掛けた。そこでイエスはその上に座られた。
8,すると非常に多くの群衆が、自分たちの上着を道に敷いた。また、木の枝を切って道に敷く者たちもいた。
9,群衆は、イエスの前を行く者たちも後に続く者たちも、こう言って叫んだ。「ホサナ、ダビデの子に。祝福あれ、主の御名によって来られる方に。ホサナ、いと高き所に。」
10,こうしてイエスがエルサレムに入られると、都中が大騒ぎになり、「この人はだれなのか」と言った。
11,群衆は「この人はガリラヤのナザレから出た預言者イエスだ」と言っていた。
12,それから、イエスは宮に入って、その中で売り買いしている者たちをみな追い出し、両替人の台や、鳩を売る者たちの腰掛けを倒された。
13,そして彼らに言われた。「『わたしの家は祈りの家と呼ばれる』と書いてある。それなのに、おまえたちはそれを『強盗の巣』にしている。」
14,また、宮の中で、目の見えない人たちや足の不自由な人たちがみもとに来たので、イエスは彼らを癒やされた。
15,ところが祭司長たちや律法学者たちは、イエスがなさったいろいろな驚くべきことを見て、また宮の中で子どもたちが「ダビデの子にホサナ」と叫んでいるのを見て腹を立て、
16,イエスに言った。「子どもたちが何と言っているか、聞いていますか。」イエスは言われた。「聞いています。『幼子たち、乳飲み子たちの口を通して、あなたは誉れを打ち立てられました』とあるのを、あなたがたは読んだことがないのですか。」
17,イエスは彼らを後に残し、都を出てベタニアに行き、そこに泊まられた。
18,さて、朝早く都に帰る途中、イエスは空腹を覚えられた。
19,道端に一本のいちじくの木が見えたので、そこに行って見ると、葉があるだけで、ほかには何もなかった。それでイエスはその木に「今後いつまでも、おまえの実はならないように」と言われた。すると、たちまちいちじくの木は枯れた。
20,弟子たちはこれを見て驚き、「どうして、すぐにいちじくの木が枯れたのでしょうか」と言った。
21,イエスは答えられた。「まことに、あなたがたに言います。もし、あなたがたが信じて疑わないなら、いちじくの木に起こったことを起こせるだけでなく、この山に向かい、『立ち上がって、海に入れ』と言えば、そのとおりになります。
22,あなたがたは、信じて祈り求めるものは何でも受けることになります。」

2018年10月2日火曜日

マタイ20:17-34

マタイの福音書
20章
17,さて、イエスはエルサレムに上る途中、十二弟子だけを呼んで、道々彼らに話された。
18,「ご覧なさい。わたしたちはエルサレムに上って行きます。人の子は祭司長たちや律法学者たちに引き渡されます。彼らは人の子を死刑に定め、
19,異邦人に引き渡します。嘲り、むちで打ち、十字架につけるためです。しかし、人の子は三日目によみがえります。」
20,そのとき、ゼベダイの息子たちの母が、息子たちと一緒にイエスのところに来てひれ伏し、何かを願おうとした。
21,イエスが彼女に「何を願うのですか」と言われると、彼女は言った。「私のこの二人の息子があなたの御国で、一人はあなたの右に、一人は左に座れるように、おことばを下さい。」
22,イエスは答えられた。「あなたがたは自分が何を求めているのか分かっていません。わたしが飲もうとしている杯を飲むことができますか。」彼らは「できます」と言った。
23,イエスは言われた。「あなたがたはわたしの杯を飲むことになります。しかし、わたしの右と左に座ることは、わたしが許すことではありません。わたしの父によって備えられた人たちに与えられるのです。」
24,ほかの十人はこれを聞いて、この二人の兄弟に腹を立てた。
25,そこで、イエスは彼らを呼び寄せて言われた。「あなたがたも知っているとおり、異邦人の支配者たちは人々に対して横柄にふるまい、偉い人たちは人々の上に権力をふるっています。
26,あなたがたの間では、そうであってはなりません。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、皆に仕える者になりなさい。
27,あなたがたの間で先頭に立ちたいと思う者は、皆のしもべになりなさい。
28,人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また多くの人のための贖いの代価として、自分のいのちを与えるために来たのと、同じようにしなさい。」
29,さて、一行がエリコを出て行くと、大勢の群衆がイエスについて行った。
30,すると見よ。道端に座っていた目の見えない二人の人が、イエスが通られると聞いて、「主よ、ダビデの子よ。私たちをあわれんでください」と叫んだ。
31,群衆は彼らを黙らせようとたしなめたが、彼らはますます、「主よ、ダビデの子よ。私たちをあわれんでください」と叫んだ。
32,イエスは立ち止まり、彼らを呼んで言われた。「わたしに何をしてほしいのですか。」
33,彼らは言った。「主よ、目を開けていただきたいのです。」
34,イエスは深くあわれんで、彼らの目に触れられた。すると、すぐに彼らは見えるようになり、イエスについて行った。

2018年10月1日月曜日

マタイ20:1-16

マタイの福音書
20章
1,天の御国は、自分のぶどう園で働く者を雇うために朝早く出かけた、家の主人のようなものです。
2,彼は労働者たちと一日一デナリの約束をすると、彼らをぶどう園に送った。
3,彼はまた、九時ごろ出て行き、別の人たちが市場で何もしないで立っているのを見た。
4,そこで、その人たちに言った。『あなたがたもぶどう園に行きなさい。相当の賃金を払うから。』
5,彼らは出かけて行った。主人はまた十二時ごろと三時ごろにも出て行って同じようにした。
6,また、五時ごろ出て行き、別の人たちが立っているのを見つけた。そこで、彼らに言った。『なぜ一日中何もしないでここに立っているのですか。』
7,彼らは言った。『だれも雇ってくれないからです。』主人は言った。『あなたがたもぶどう園に行きなさい。』
8,夕方になったので、ぶどう園の主人は監督に言った。『労働者たちを呼んで、最後に来た者たちから始めて、最初に来た者たちにまで賃金を払ってやりなさい。』
9,そこで、五時ごろに雇われた者たちが来て、それぞれ一デナリずつ受け取った。
10,最初の者たちが来て、もっと多くもらえるだろうと思ったが、彼らが受け取ったのも一デナリずつであった。
11,彼らはそれを受け取ると、主人に不満をもらした。
12,『最後に来たこの者たちが働いたのは、一時間だけです。それなのにあなたは、一日の労苦と焼けるような暑さを辛抱した私たちと、同じように扱いました。』
13,しかし、主人はその一人に答えた。『友よ、私はあなたに不当なことはしていません。あなたは私と、一デナリで同意したではありませんか。
14,あなたの分を取って帰りなさい。私はこの最後の人にも、あなたと同じだけ与えたいのです。
15,自分のもので自分のしたいことをしてはいけませんか。それとも、私が気前がいいので、あなたはねたんでいるのですか。』
16,このように、後の者が先になり、先の者が後になります。」

復活

ルカ 24:1~8 1 週の初めの日の明け方早く、彼女たちは準備しておいた香料を持って墓に来た。 2 見ると、石が墓からわきに転がされていた。 3 そこで中に入ると、主イエスのからだは見当たらなかった。 4 そのため途方に暮れていると、見よ、まばゆいばかりの衣を着た人が二人《ふた...